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2025年12月2日火曜日

NTT再編でどうなった?個人向けインターネットサービスプロバイダー「OCN」「plala(ぷらら)」「ドコモnet」「mopera U」【レポート】

記事公開日:2023年07月03日(月)
最終更新日:2025年12月02日(火)


【おことわり】
当ブログ記事の内容はすべて記事最終更新日時点の情報であり、今後企業の方針で変更となる場合がある。必ず公式サイトでの情報確認もお願いしたい。また「現在」「現時点」という表記に関しても記事最終更新日を基準としている。


2020年以降、NTTドコモ(以下ドコモ)を中心としたNTTグループ内の事業再編が実施され、ドコモ運営のインターネットサービスプロバイダー(以下プロバイダー)が複数になったことを以前記事にし、今後どうなるかの予想も書いた。

その時の記事とNTTグループ内事業再編などの詳細は過去記事 こちら

2023年7月1日で事業再編が一段落したので、当記事では各プロバイダー「OCN」「plala(ぷらら)」「ドコモnet」「mopera U」がどうなったかを書きたいと思う。

先に結論を書くと、ドコモは今後ドコモ光回線を中心に「OCN」をメインプロバイダーとして売り出していくようだ。


【ドコモnet】
2015年3月1日:ドコモ光の提供開始と同時にドコモ光専用プロバイダーとして誕生しサービス提供を開始。

2023年6月30日:新規受付とドコモ光内の他プロバイダーからの変更受付を終了。

2023年7月1日:契約中のユーザー(6月30日時点で申込み済みのユーザーを含む)へのみ引き続きサービス提供を行い、引っ越し等の各種手続きは引き続き可能とした。

2025年11月26日:「OCNインターネット」(ドコモnetと同じくドコモ光専用プロバイダー)へのサービス統合を発表。

2025年12月頃:メールでOCNインターネットへの統合の概要と今後のスケジュールを通知予定。

2026年8月頃:メール・郵便にてOCNインターネットへの統合の手続き方法や流れを通知予定。

2026年12月頃:OCNインターネットへの統合の手続きを順次開始予定。

プロバイダー提供開始から11年9ヶ月、ドコモnetは完全に消滅しOCNへ統合される予定。



【plala】
2019年7月1日:「plala」の運営会社NTTぷらら(以下ぷらら)がドコモの完全子会社に。

2022年6月30日:「ぷらら光」(光回線とプロバイダーplalaをセットで提供)の新規受付終了。契約中のユーザー(この日時点で申込み済みのユーザーを含む)へのみ引き続きサービス提供を行い、引っ越し等の各種手続きは引き続き可能とした。

2022年7月1日:ぷららがドコモに吸収合併。plalaはドコモ直営プロバイダーに。

2023年6月1日:ダイヤルアップ接続コースの「ぷらコミ3」「ぷらコミ5」「ぷらコミ10」「ぷらコミ20」「ぷらコミ30」「レギュラープラン(スペシャルセット)」「レギュラープラン(インターネットセット)」「レギュラープラン(ぷららライト)」の新規受付終了。同年11月30日までに、メールアドレス・オプションサービス専用プランの「ぷらコミ0」に切り替えた場合は引き続きplalaとの契約が継続となり、手続きをしない場合は同日をもってplala自動解約。

2023年6月30日:ドコモ光向けコースの新規受付終了。ただしNTT東日本・西日本(以下NTT東西)のフレッツ光などで、plalaや「So-net」とのプロバイダー契約があるユーザーがドコモ光へ乗り換える場合に限り、申し込み受付を継続(So-netは2019年6月30日をもってドコモ光向けプロバイダー事業から完全撤退。plalaに事業譲渡をした関係から、So-netユーザーがドコモ光へ乗り換える場合は「plala Sコース」というプロバイダーになる)。

2023年10月31日:NTT東西の窓口を通した「ぷらら光メイト withフレッツ」(フレッツ光回線とプロバイダーplalaが紐付けされ合算請求となるコース)の新規受付終了。ただしフレッツ光クロス回線の場合のみ、新規申し込み受付を継続。

2023年11月30日:「ぷらら光メイト withフレッツ」、ぷらら光セット(プロバイダーplalaのみ契約のコース)、フレッツ・ADSLセット、フレッツ・ISDNセットなど、NTT東西のフレッツの各回線に対応したコースの新規申し込み受付を終了(このうち「ぷらら光メイト withフレッツ」と「ぷらら光セット」については、フレッツ光クロス回線の場合のみ、新規申し込み受付を継続)。ダイヤルアップ接続機能の廃止。ダイヤルアップ接続コースである「ぷらコミ3」「ぷらコミ5」「ぷらコミ10」「ぷらコミ20」「ぷらコミ30」「レギュラープラン(スペシャルセット)」「レギュラープラン(インターネットセット)」「レギュラープラン(ぷららライト)」の提供を完全に終了し、メールアドレスやオプションサービス専用の「ぷらコミ0」に切り替えたユーザーは引き続きplalaの会員に、切り替えなかったユーザーはplala自動解約。

2024年2月29日:ドコモ光向けコースへのコース変更と、「plala Sコース」への申し込み・コース変更の受付を終了。

2024年3月31日:フレッツ光クロス回線向けの「ぷらら光メイト withフレッツ(クロス)」と「ぷらら光セット(クロス)」の新規申し込み受付を終了。これにより、個人向けのplalaの全インターネット接続コースの新規申し込み受付が完全に終了。

上記ダイヤルアップ接続コースを除く各コースは、新規受付終了日までに申し込み・契約済みのユーザーへは今後もサービスが提供され、各種手続きも可能とした。

2025年9月30日:「BUSINESSぷらら」ユーザーへのメールサービス新規受付を終了。

2025年11月26日:「ぷらら光」を「ドコモ光✕OCNインターネット」へサービス統合することを発表(ぷららのメールサービス、ぷららID・パスワードを使ってのPPPoE接続は2027年3月31日で終了予定)。「ぷらら特別物件光タイプ(全戸)」の新規受付を2027年8月1日をもって終了し、同年9月30日で提供終了を発表。法人向けのプロバイダー「BUSINESSぷらら」が2026年4月1日をもって新規受付を終了し、2028年3月31日で提供終了を発表(ただし「ぷらら光 for Business」は2027年3月31日で提供終了)。

2025年12月頃:メールで「ぷらら光」→「ドコモ光✕OCNインターネット」への統合の概要と今後のスケジュールを通知予定。

2026年3月31日:「BUSINESSぷらら」ユーザーへのWebメールサービスを終了予定。

2026年4月1日:「BUSINESSぷらら」のインターネット接続コースの新規受付を終了予定。

2026年5月頃:メール・郵便にて、「ぷらら光」→「ドコモ光✕OCNインターネット」への統合の手続き方法や流れを通知予定。統合の手続きを順次開始予定。

2026年8月31日:「BUSINESSぷらら」ユーザーへのメールサービス、その関連サービスの全てを終了予定。

2027年3月31日:「ぷらら光」ユーザーへのぷららIDとパスワードを用いたPPPoE接続と、ぷららメールサービスを終了予定(PPPoE接続を引き続いて利用する場合は、同日までに後日案内予定のOCNのIDとパスワードを使えば利用可)。「ぷらら光 for Business」の提供終了予定。

2027年8月1日:「ぷらら特別物件光タイプ(全戸)」の新規受付を終了予定。

2027年9月30日:「ぷらら特別物件光タイプ(全戸)」の提供を終了予定。

2028年3月31日:「BUSINESSぷらら」の全てのサービスを終了予定。

現時点では「ドコモ光✕plala」・「ぷらら光メイト withフレッツ」・「ぷらら光セット」・「ぷらら光メイト withフレッツ(クロス)」・「ぷらら光セット(クロス)」については統合のアナウンスはされていないが、前述の「ぷらら光」や「BUSINESSぷらら」の動きを見ていると、今後は他の接続コースも統合の方向となり、段階的にplalaのプロバイダー規模は縮小していくのではないかと推測する。

そして既にドコモ運営のプロバイダーと新規契約する場合はOCN一択となっていることから、将来的には1つのプロバイダーへ集約が完了し、運営に注力できるようになるだろう。

なおplalaがフレッツ光クロス回線のみしばらく新規受付を継続していたのは、OCNが他のプロバイダーより10Gbpsコースの提供が遅かったからと推測する。

しかしながらOCNも2023年7月1日からドコモ光向け、2024年3月1日にはahamo光向け、同年4月1日からはフレッツ光向けにも10Gbpsの提供を開始し、一定の環境が整ったことから新規受付終了に踏み切ったのだろう。


【OCN】
今後も新規受付を継続し、ドコモ運営のメインプロバイダーとしてサービス展開されるが、全く動きがなかったわけではない。

2022年1月1日:OCNの運営会社NTTコミュニケーションズ(以下NTTコム)がドコモの完全子会社に。

2022年7月1日:NTTコムの個人向け事業がNTTレゾナント(以下レゾナント)へ移管。レゾナントがドコモの完全子会社に。法人事業は引き続きNTTコムが運営。

2023年6月30日:「OCN光」(光回線とプロバイダーOCNをセットで提供)と「OCN for ドコモ光」(ドコモ光回線専用の接続コース)の新規申し込み受付を終了。申し込み・契約済みのユーザーと契約中のユーザーへのサービス提供は今後も継続し、各種手続きも可能。

2023年7月1日:「OCN for ドコモ光」に代わり、ドコモ光回線専用の新たなプロバイダーとして「OCNインターネット」を提供・新規申し込み受付を開始。1Gbpsに加え、OCN初となる10Gbpsコースも提供開始。ドコモのahamo回線の契約者のみが契約可能なahamo光1Gbpsの提供を開始。レゾナントがドコモに吸収合併。OCNの個人向けサービスはドコモ直営となり営業本部OCN部に編入。

2024年3月1日:ahamo光10Gbpsの提供開始。

2024年4月1日:フレッツ光クロス回線対応に伴い、「OCN光withフレッツ」コースへ10Gbpsの提供を開始(OCN光withフレッツ クロス)。

2024年7月1日:ドコモの組織変更で営業本部はスマートライフカンパニーと統合の上、コンシューマサービスカンパニーに。同時にOCN部の名称は消滅。

2025年7月1日:NTTコムがNTTドコモビジネスへ社名改称。

2025年11月26日:plalaの「ぷらら光」と、ドコモ光専用プロバイダーの「ドコモnet」を共に「ドコモ光✕OCNインターネット」へ統合を発表。

2026年5月頃:plalaの「ぷらら光」を「ドコモ光✕OCNインターネット」へ順次統合予定。

2026年12月頃:ドコモnetを「OCNインターネット」へ順次統合予定。

前述のプロバイダーplalaとは違い、NTT東西のフレッツ光向けの接続コース「OCN光 with フレッツ」(フレッツ光回線とプロバイダーOCNが紐付けされ合算請求となるコースで、申込み窓口はNTT東西のみ。OCN側の窓口からは申込み不可)・『OCN光「フレッツ」』(プロバイダーOCNのみ契約のコース)は従来通り新規申し込み受付を継続。

OCNはドコモ主力プロバイダーとして展開され、今後も新規申し込み受付を継続すると思われる。

ただここで疑問が湧く。

ドコモのプロバイダーはドコモ光も含めて今後OCNメインで行く一方で、何故ドコモ光向けの接続コースである「OCN for ドコモ光」の新規受付を打ち切り、「OCNインターネット」をわざわざ新設したのか?

これについては、決して「ドコモ光✕OCN」の組み合わせを終了させたわけではない。

2023年6月30日までに申し込みを済ませたユーザーは「OCN for ドコモ光」だが、同年7月1日以降に申し込みのユーザーは「ドコモ光✕OCNインターネット」となり、料金も200円(以下金額はすべて税抜表記)安くなる。

では内容をリニューアルして、コース名変更や値下げをするということか?

調べてみると非常にややこしく、「OCN for ドコモ光」と「ドコモ光✕OCNインターネット」は別商品の扱いとなるようだ。

同じドコモ光とプロバイダーOCNの組み合わせでありながら、2023年7月1日以降も別々に残る上に自動移行とはならない。

しかも「OCN for ドコモ光」 → 「ドコモ光✕OCNインターネット」への切り替えにはドコモサイト(My docomo)・ドコモショップ(店頭窓口)・ドコモインフォメーションセンター(電話窓口)のいずれかで申し込みが必要で、通常のドコモ光内のプロバイダー変更時と同様の事務手数料3,000円が発生するというのだ。

これはドコモ公式の回答で判明しており、過去の記事にて詳しく書いているのでご参考に こちら

そのことから内容リニューアルではなく、「OCN for ドコモ光は2023年6月30日で廃番、翌7月1日以降はドコモ光✕OCNインターネットが後継商品になるので、新しい方が良ければ自己負担で移ってね!」ということのようだ。

もしもコース名称の変更や負担金無しの自動移行なら、内容確認のための問い合わせは多少あったとしても、月額料金が200円下がるわけだから、特に問題にするユーザーはいないだろう。

だが現状は2023年6月30日までに申し込みのユーザーは、それ以降のユーザーより月々200円高い状態が続き、自動移行しない上に変更手続きに手数料3,000円までかかる。

月々200円の価格差は1年で2,400円、2年では4,800円にもなり、20ヶ月毎にドコモ光1ギガマンションタイプAの2年定期継続プランの料金1ヶ月分4,000円、26ヶ月毎にドコモ光1ギガ戸建てタイプAの2年定期継続プランの料金1ヶ月分5,200円を超える。

素直に手数料3,000円を支払って「OCNインターネット」へ変更したとしても、帳消しになるのが15ヶ月後(200円✕15ヶ月=3,000円)、プラスに転じるのが16ヶ月後(200円✕16ヶ月=3,200円)からである。

全てはドコモ内の事業再編によるもので、完全に同社やNTTグループ内の都合で起こったことだ。

これは問題にするユーザーが出てくるのではないだろうか?

本件に該当しない私でも一方的過ぎると感じる。

ドコモ側が「OCN for ドコモ光」 → 「ドコモ光✕OCNインターネット」へ自動移行の対応を取るべきではないだろうか?

自動移行の対応がシステム的に無理なのであれば、各自申し込み手続きが必要な代わりに手数料無料で切り替えできるようにするか(ケータイの新料金プランが出た時のように、旧プラン → 新プランを手数料無料で)、「OCN for ドコモ光」のままでも値引き対応で請求時に200円割り引き処理をするか、あるいはdポイント(ドコモのポイントサービス)で200円相当を付与するか、柔軟に対応すべきではないだろうか?


【mopera U(モペラ ユー)】
モバイル通信中心のプロバイダーとして提供されてきたが、現状一部コースのサービス終了のアナウンスはあっても、プロバイダーサービス全体に関しては特段のアナウンスはないため、引き続き他のドコモ運営のプロバイダーとは区別して運営されるのだろう。

2024年3月31日:「Uライトプラン」(ドコモFOMA回線専用プランでメールアドレスの提供はなし)、「Uスーパーライトプラン」(ドコモFOMA回線定額データプラン128Kbps[バリュー]含む)専用プラン)、「ビジネスmoperaインターネット」(インターネットの利用をVPN接続による接続のみ許可したり、不適切サイトへのアクセスをカテゴリ制限やアクセス先を指定して遮断できるサービス)、「ビジネスmoperaテレメトリ」(遠隔地にある計測器のデータをドコモFOMA回線を使って設置企業へ通知するサービスで通信速度は最大16Kbps)の新規受付終了。

2026年3月31日:「Uライトプラン」「Uスーパーライトプラン」「ビジネスmoperaインターネット」「ビジネスmoperaテレメトリ」の提供終了。

「Uライトプラン」「Uスーパーライトプラン」「ビジネスmoperaテレメトリ」に関しては、ドコモのFOMA回線(3G回線)のサービス自体が2026年3月31日で終了のため、それに伴うものと思われる。

「ビジネスmoperaインターネット」に関しては、ドコモの法人事業を担当するNTTドコモビジネス(旧NTTコム)内に同等のサービスがあることから、集約するためと思われる。

その他の「Uスタンダードプラン」(ドコモXi・FOMA回線対応プランでメールアドレスを1個提供)や「シンプルプラン」(ドコモXi回線専用のプランでメールアドレスの提供はなし)、『U「Bフレッツ/フレッツ光ネクスト」コース』などについては新規受付終了のアナウンスはされていないため、plalaやドコモnetのようなプロバイダーサービス自体を全面的に新規受付を終了したり統合・移行する処置は取らないようだ。

余談だが、「ドコモ運営という視点」ではmopera Uが最も歴史が古い。

mopera Uは2005年5月24日にサービスを開始した。

前身のmopera時代も含めると、1998年10月から一貫してドコモ運営である。

単純な期間比較ではOCN(プロバイダー提供開始は1996年12月で、当時は分割前のNTTが運営)やplala(会社設立は1995年12月18日、プロバイダー提供開始は1996年10月)の方が古いが、両プロバイダーがドコモ運営になったのはplalaは2022年7月1日、OCNは2023年7月1日のことである。



【今後も新規受付を継続するサービス】
2023年7月1日以降も変わらず新規受付を継続する接続コースもある。

前述したが、OCNはNTT東西のフレッツ光回線向けの接続コースも新規受付が継続される。

皮肉なことにドコモ光やOCN光、ぷらら光など光コラボレーション回線(以下光コラボ回線)のユーザーが影響を受け、光コラボ回線に乗り換えずにNTT東西のフレッツ光回線とプロバイダーOCNを継続利用しているユーザーは現状全く影響を受けていない。

光コラボ回線とは何か?については過去記事で解説している こちら

ドコモ内のプロバイダー整備は段階的にOCNへ統合し、それ以降は一段落すると思われるが、OCNのフレッツ光回線向けの接続コースや有料オプションサービスなど、メスが入らなかった部分は今後何らかの変更があるかもしれない。

特にフレッツ光回線向け接続コースは、事業再編以前から変更が加えられていない。

近年の光コラボ回線へ移行するユーザーが年々増えている現状(現在はフレッツ光回線よりも光コラボ回線の方がユーザー数が多い)を見ると、今後何らかの変更があってもおかしくはないだろうと予想する。


【新規受付終了サービスの今後】
完全に新規受付を終了したOCN光・ぷらら光・OCN for ドコモ光・ドコモnetなどのサービスは、今後ユーザー数が増えることがないため、解約や他光回線への乗り換え等で減少に転じることは間違いない。

このうち、「ぷらら光」と「ドコモnet」については前述の通り2026年に「ドコモ光✕OCNインターネット」へ順次統合の予定。

その他も、今後何か動きがある場合は、必ずドコモから何らかの形でアナウンスされるはずだ。

こまめに各サービスの公式サイトを確認されることをオススメする。

2025年10月27日月曜日

検索総合ポータルサイトgooがサービス終了(2025年11月25日13時)

記事公開日:2025年10月27日(月)


NTTグループの老舗検索総合ポータルサイトとして知られる「goo」が、2025年11月25日13時をもってサービス終了されることになった。

開設は1997年(Wikipediaによると1997年3月27日)なので、約28年8ヶ月の歴史に幕を下ろすことになる。

開設当時の日本国内のインターネット市場は、家庭はおろか企業でもインターネット未導入のところが多く、まだまだ小規模だった時代。

ADSL回線(1999年開始)や光回線(2001年開始)など、定額かつ高速でインターネット接続できるブロードバンドサービスもまだなかったが、1995年〜1997年はインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)が相次いでサービスを開始し、急速にインターネット需要が拡大しつつあった。

そんな中で開設されたため、日本のインターネット市場の成長と共に歩んできたサービスと言える。

Google検索が日本に上陸したのが2000年なのでそれよりも歴史がある。

Google上陸前は「Yahoo! JAPAN」と並び2大検索サイトだった。

これは著者の個人的印象だが、Google検索が日本に上陸してからはGoogle検索とYahoo! JAPANが主に利用される検索サイトになり、gooはシェアを落としていったように感じた。

特に2010年、Yahoo! JAPANがGoogle検索のエンジンを採用してからは更に・・・。

ただgooのサービス終了の理由については発表されていないが、このことはあまり関係ないと思う。

それよりも、2019年頃から始まったNTTドコモ(以下、ドコモ)を中心としたNTT内の事業再編が大きく影響していると感じた。

流れが変わったのが2023年7月1日で、当時gooを運用していたNTTレゾナントがドコモへ吸収合併される形で消滅。

この日からgooはドコモ運用のサービスになった。

しかしドコモは、この時点で既に検索総合ポータルサイト「dメニュー」を運用しており、同じ企業内に同等サービスが2つ並行する体制になった。

ユーザー視点では長年愛着のあるgooのロゴや名前が無くなるのは寂しいが、運用側としては2つも同じサービスはいらない!コスト的にも非効率的だ!これが大きいと思う。

ちなみに2025年3月以降は、goo内のニュース・Q&Aサービス・ブログ・メール・辞書など、検索機能以外のコンテンツが相次いで終了していた。

謎なのは同じ3月にgooのトップページをわざわざリニューアルした点。

著者自身は「新たなスタートという意味を込めた」と受け止めたが、そこから僅か8ヶ月でのサービス終了。

今回の検索サービス終了発表の文面の中に「突然のお知らせとなりますことを深くお詫びいたします」という一文が入っている。

この文面の通り、相当急転直下で決まったことなのだろうか。

運営内部のことなのでこればかりは知る由もない。

過去の記事 で書いたが、プロバイダー事業もこの一連の事業再編でドコモ内に複数サービス(OCN・plala・ドコモnetなど)が存在することになり、新規受付はOCNのみに一本化している(plala・ドコモnetは契約済みのユーザーにのみ引き続きサービス提供)。

これを見ると、今回の検索サイトgooの終了はやはり集約して効率化させる目的ではないだろうか。

【関連リンク】
dメニュー
NTTドコモ

2025年10月19日日曜日

OCNとOCNインターネットの違い【インターネットプロバイダーOCN】

記事公開日:2025年10月19日(日)


NTTドコモ(以下、ドコモ)が提供する個人向けインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)OCN。

読者の方から質問をいただいたので急遽取り上げる。

『近年、「OCNインターネット」という名前をよく聞くようになったが、OCNとどう違うのか?プロバイダーの名称が変わったのか?』

先に結論を述べると、OCNとOCNインターネットはきちんと区別されている。

OCNはプロバイダー全体のブランド名で、「OCNインターネット」はプロバイダーの中の1つのコース名。

2023年7月1日にドコモ光専用コースとして新規受付を開始した。

こちらの記事 でも紹介しているが、その前日の6月30日までは「ドコモ光 for OCN」がドコモ光に対応したコースだった。

10Gbps対応化や価格の値下げなど一部内容リニューアルの上、提供を開始したのが「OCNインターネット」。

「ドコモ光」とは何かについては、 こちらの記事 で取り上げているのでご覧いただければ幸いだ。

以上から『「OCNインターネット」はプロバイダーOCNのコースの1つで、ドコモ光専用コースとして展開されている』と思っていただければ良い。

【関連リンク】
OCN総合サイト
OCNプロバイダーサイト
OCNの光回線サービス
OCNインターネット
ドコモ光 for OCN(新規受付終了・契約済みユーザーにのみサービス提供)
ドコモ光公式サイト
NTTドコモ公式サイト

2025年10月18日土曜日

ドコモ光とは何か

記事公開日:2025年10月16日(木)
最終更新日:2025年10月18日(土)


ドコモ光申し込み時には現金キャッシュバックなど魅力的な特典も用意されており、 こちらの記事 で紹介している。

「ドコモ光」は、NTTドコモ(以下、ドコモ)が提供しているインターネット光回線(以下、光回線)の名称である。

NTT東日本・西日本(以下、NTT東西)が光回線「フレッツ光」をドコモへ卸売し、それを仕入れたドコモが独自のブランド名「ドコモ光」で再販している(SoftBank光・So-net光・ビッグローブ光・AsahiNet光なども同じ方式)。

このようにNTT東西の光回線を卸売することを「光コラボレーション」、ドコモのようにNTT東西の光回線を仕入れている事業者のことを「光コラボレーション事業者」と呼んでいる。

「光コラボレーション」については こちらの記事 で詳しく書いているのでご参考に。

ドコモのケータイ回線契約があり、かつドコモ光とのセット割引対象プランに加入している場合は、ケータイと光回線を紐付けすることでお得になるのが売りである。

ファミリー割引を組んでいれば、そのうちの1回線でもドコモ光に加入するだけで、ドコモ光セット割がグループ全体に適用される(最大20回線)ので更にお得である。

インターネットは光回線の契約だけでは利用できず、インターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)というインターネット接続(以下、ネット接続)に必要な手続き・サポートをしてくれる機関(ネットへの通行許可証を発行するようなイメージで何百社と存在する)との契約も必須である。

【インターネット接続】
ネット利用場所ーー①ーーNTT通信機器収容施設ーー②ーーインターネットの世界

①自宅や会社などネットを利用する場所からNTT通信機器収容施設の間が光回線区間で、フレッツ光やドコモ光はこの部分。
②NTT通信機器収容施設からインターネットの世界を結ぶのがプロバイダー区間で、OCNやBIGLOBE、AsahiNetなどはこの部分。

①と②がつながって初めてネット接続ができるようになる。

NTT東西が提供する光回線「フレッツ光」の場合、光回線とプロバイダーと個別に契約する必要があったが、ドコモ光では一部プロバイダーはセットで提供されており、ドコモと契約するだけでネット接続が可能となる(セット提供されていないプロバイダーを選択の場合は、「ドコモ光単独タイプ」と契約の上、プロバイダーは各自で探して別途契約することになる)。

またNTT東西のフレッツ光からドコモ光へ乗り換えることもでき、その場合を「転用」と呼んでいる。

フレッツ光にひかり電話(固定電話)の契約も付けている場合は、ドコモ光に契約・転用すると電話番号そのままで自動的にドコモへ乗り換えとなる。

特にドコモのケータイ回線契約がある場合はフレッツ光より、ドコモ光を利用する方が月々の料金が安くなる場合が多いので、転用して乗り換えるユーザーも多い。

以下の例のように、フレッツ光と契約しているプロバイダーがドコモ光でもセット提供されている場合には、ルーターなどネット接続の設定変更の必要なくそのまま切り替えが可能で、ネット接続できない期間が一切発生しない。

【例】
フレッツ光 + BIGLOBE → ドコモ光 + BIGLOBE
フレッツ光 + OCN → ドコモ光 + OCNインターネット(ドコモ光の場合は名称が変わるが中身はOCNに変わりない)
フレッツ光 + AsahiNet → ドコモ光 + AsahiNet など。

このようにフレッツ光から簡単に転用(乗り換え)可能なのもドコモ光の売りである。

ドコモ光でセット契約できるプロバイダーは以下の通り。

タイプAとタイプBの違いは価格で、タイプAの方が200円(税抜)安い。

【ドコモ光タイプA】
*OCNインターネット(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*GMOとくとくBB(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*@nifty(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*andline(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*BIGLOBE(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*SIS(提供速度:1Gbps)
*hi-ho(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*IC-net(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*BB.excite(提供速度:1Gbps)
*エディオンネット(提供速度:1Gbps)
*Tigers-net.com(提供速度:1Gbps)
*SYNAPSE(提供速度:1Gbps)
*楽天ブロードバンド(提供速度:1Gbps)
*DTI(提供速度:1Gbps)
*@ネスク(提供速度:1Gbps)
*TiKiTiKi(提供速度:1Gbps)
*ドコモnet(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*plala(提供速度:1Gbps・10Gbps)

【ドコモ光タイプB】
*@TCOM(提供速度:1Gbps)
*TNC www.tnc.ne.jp(提供速度:1Gbps)
*AsahiNet(提供速度:1Gbps・10Gbps)
*ちゃんぷるNet(提供速度:1Gbps)
*WAKWAK(提供速度:1Gbps)
*ドコモ光 for OCN(提供速度:1Gbps)
*BB.excite(提供速度:10Gbps)
*エディオンネット(提供速度:10Gbps)

【ドコモ光単独タイプ】
プロバイダーなしの光回線単体契約。プロバイダーは各自で探して別途契約が必要。上記タイプAにもタイプBにもないプロバイダーを利用したい場合のプランである。

【ドコモ光タイプC】
NTT東西の光回線ではなく、ケーブルテレビの設備を使ってドコモが提供する光回線。ここでは割愛。

ドコモのケータイ契約があるなら、一度は料金シュミレーションしてみることをオススメする。

【関連リンク】
ドコモ光申し込みキャンペーンサイト
ドコモ光公式サイト
NTTドコモのインターネット回線・固定電話
NTTドコモ公式サイト

ドコモ光の申し込みキャンペーンサイト

記事公開日:2025年10月18日(土)


NTTドコモ(以下、ドコモ)が提供するインターネット光回線(以下、光回線)サービス「ドコモ光」に申し込むとキャッシュバックがもらえるサイトを紹介する。

「ドコモ光」とは何かについては こちらの記事 で書かせていただいているのでご覧いただきたい。

光回線とインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)の契約があって初めてインターネット接続(以下、ネット接続)が可能となる。

光回線の契約だけではネット接続はできないのでご注意。

以下はいずれも光回線とプロバイダーがセットになっているのでご安心いただきたい。


【ドコモ光申し込み時の区別】
1.新規契約

インターネット未導入で初めて契約する場合、auひかり・NURO光・eo光などの他社光回線から乗り換える場合。

2.転用
NTT東日本・西日本の光回線「フレッツ光」から乗り換える場合。

3.事業者変更
他社光コラボレーション回線(SoftBank光・So-net光・ビッグローブ光・AsahiNet光など多数)から乗り換える場合。

お申し込み前にキャッシュバック内容、ご自身がキャッシュバック対象か、上記「申し込み時の区別」のどれに該当するかなどよくご確認いただきたい。

(1)ドコモ光 ✕ GMOとくとくBB



(2)ドコモ光 ✕ @nifty


(3)ドコモ光 ✕ OCNインターネット


(4)ドコモ光 ✕ お申し込み時に好きなプロバイダーを選択


【関連リンク】
ドコモ光とは何か
ドコモ光公式サイト
NTTドコモのインターネット回線・固定電話
NTTドコモ公式サイト

2025年10月16日木曜日

インターネットプロバイダーOCNの5つのコースの違い(OCNインターネット・OCN光withフレッツ・OCN光「フレッツ」・ドコモ光forOCN・OCN光)

記事公開日:2025年10月06日(月)
最終更新日:2025年10月16日(木)


NTTドコモ(以下、ドコモ)が提供する個人向けインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)OCN、似たような名前のコースがあり混同しやすいので、今回は 「OCNインターネット」 ・ 「OCN光 with フレッツ」 ・ 『OCN光「フレッツ」』 ・ 「ドコモ光 for OCN」 ・ 「OCN光」 の5つのコースの違いについて解説。

このうち特に名称が似ている「OCN光 with フレッツ」と『OCN光「フレッツ」』については こちらの記事 でも簡単にまとめている。

ズバリ書くと、これらは中身や品質はどれも全く同じで、いずれもNTT東日本・西日本(NTT東西)提供の光回線「フレッツ光」と、ドコモ提供のプロバイダー「OCN」を利用したインターネット回線。

違いは提供・契約形態、料金、申込み窓口。

各コースの月額料金は、利用場所の違い(集合住宅か戸建て住宅か)や長期継続契約の有無など、条件により複数パターンあるので割愛させていただく。


OCNといえば、NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム。2025年7月1日にNTTドコモビジネスに社名変更)が提供しているイメージを持っている人が多いが、個人向けサービスのみNTT内の事業再編でNTTコム(2022年6月30日まで)→NTTレゾナント(2022年7月1日から2023年6月30日まで。以下、レゾナント)→ドコモ(2023年7月1日から)提供と移り変わっている。

【OCNインターネット】
コースの特徴:
光回線・プロバイダーともにドコモ一括提供・請求(2023年7月1日、「ドコモ光 for OCN」の後継サービスとして新規受付開始)
光回線提供元:ドコモ(NTT東西から「フレッツ光」を仕入れて独自ブランド「ドコモ光」で提供)
プロバイダー提供元:ドコモ
提供回線速度:最大1Gbps・10Gbps(利用場所の建物の設備により最大100Mbpsの場合あり)
料金:ドコモ光タイプAの月額料金(プロバイダー料金含む。定期契約を条件に違約金設定ありの自動更新型割引も選択可。ドコモのケータイ契約ありの場合、ドコモ光と紐付けると合算請求。ドコモ光セット割対象料金プランに加入の場合は割引あり)
契約先:ドコモ
支払い先:ドコモ
申込み窓口:ドコモ・OCNと、その指定代理店など
備考:「ドコモ光 for OCN」より月額200円(税抜)値下げ

【OCN光 with フレッツ】
コースの特徴:
光回線とプロバイダーと個別契約になるが、同時に申し込め、合算請求・一括支払いできる(光回線とプロバイダー契約が紐付けされる)
光回線提供元:NTT東西(フレッツ光)
プロバイダー提供元:ドコモ
提供回線速度:最大1Gbps・10Gbps(利用場所の建物の設備により最大100Mbpsの場合あり。10Gbpsは「OCN光 with フレッツ クロス」のコース名
料金:光回線・プロバイダー料金を合算(事前に一括請求の手続き要。定期契約を条件に違約金設定ありの自動更新型割引も選択可)
契約先:光回線はNTT東西、プロバイダーはドコモ(ただし契約情報は両社間で連携される)
支払い先:NTTファイナンス(NTTグループの金融企業)
申込み窓口:NTT東西
備考:「withフレッツ」はNTT東西の光回線にプロバイダー契約が紐付けられるもので、両社間で契約情報が連携される。例えば光回線の契約変更(1Gbps←→10Gbpsへ速度変更、マンションタイプ←→戸建てタイプへの変更など)や引っ越し手続きをした場合などに、NTT東西とプロバイダー間で情報連携される。

【OCN光「フレッツ」】
コースの特徴:
プロバイダー単体契約(光回線未契約の場合は別途契約手配要。光回線契約済みの場合や他社プロバイダーからの乗り換えの場合に推奨)
プロバイダー提供元:ドコモ
提供回線速度:最大1Gbps(利用場所の建物の設備により最大100Mbpsの場合あり。10Gbps非対応
料金:プロバイダー単体料金(光回線「フレッツ光」との合算不可。定期契約を条件に違約金設定ありの自動更新型割引も選択可)
契約先:ドコモ
支払い先:ドコモ
申込み窓口:OCNと、その指定代理店
注意点:光回線(フレッツ光)の契約は含まれないため、未契約の場合はNTT東西やその指定代理店の窓口で別途契約手続き要。プロバイダー単体契約では10Gbps非対応のため、NTT東西の光回線(フレッツ光)とプロバイダー(OCN)の組み合わせで10Gbpsを利用したい場合は、光回線とプロバイダーを同時申込み・合算請求できる「OCN光 with フレッツ」となる。
備考:光回線(フレッツ光)と同時申込み・合算請求可能な「OCN光 with フレッツ」に加入の方が便利だが、本コースは光回線(フレッツ光)契約済みのユーザーがプロバイダー変更する場合に適している。(例)フレッツ光+OCN以外のプロバイダー(BIGLOBE・So-net・@nifty・AsahiNetなど) → フレッツ光+プロバイダー「OCN」へ乗り換える場合など。この場合だと光回線(フレッツ光)の契約はそのままに、以前のプロバイダー(BIGLOBEなど)を解約し、新たにOCNと契約する手順となる。

【ドコモ光 for OCN】
コースの特徴:
光回線・プロバイダーともにドコモ一括提供・請求(2023年6月30日で新規受付終了。後継サービスは「OCNインターネット」)
光回線提供元:ドコモ(NTT東西から「フレッツ光」を仕入れて独自ブランド「ドコモ光」で提供)
プロバイダー提供元:ドコモ(2022年6月30日までNTTコム、2023年6月30日までレゾナント、2023年7月1日以降はドコモ提供)
提供回線速度:最大1Gbps(利用場所の建物の設備により最大100Mbpsの場合あり。10Gbps非対応
料金:ドコモ光タイプBの月額料金(プロバイダー料金含む。定期契約を条件に違約金設定ありの自動更新型割引も選択可。ドコモのケータイ契約ありの場合、ドコモ光と紐付けると合算請求。ドコモ光セット割対象料金プランに加入の場合は割引あり)
契約先:ドコモ
支払い先:ドコモ
備考:光回線はサービス開始当初から一貫してドコモ提供だが、プロバイダーはNTTコムが提供していた。当記事冒頭で書いたNTT内の事業再編でプロバイダーOCN(個人向けのみ)の運営が変更になり、プロバイダーもドコモ提供に。

【OCN光】
コースの特徴:
光回線・プロバイダーともにドコモ一括提供・請求(2023年6月30日に新規受付終了。以降契約済みユーザーにのみサービス提供継続。後継サービスは「OCNインターネット」)
光回線提供元:ドコモ(NTT東西から「フレッツ光」を仕入れて独自ブランド「OCN光」で提供)
プロバイダー提供元:ドコモ
提供回線速度:最大1Gbps(利用場所の建物の設備により最大100Mbpsの場合あり。10Gbps非対応
料金:OCN光の月額料金(プロバイダー料金含む。定期契約を条件に違約金設定ありの自動更新型割引も選択可)
契約先:ドコモ
支払い先:ドコモ
備考:名称以外は先述の「OCNインターネット」「ドコモ光 for OCN」と似ているが、サービス開始当初は光回線・プロバイダーともにドコモではなくNTTコムが一括提供。当記事冒頭で書いたNTT内の事業再編でドコモ提供に。また「OCNインターネット」のような10Gbpsの提供はなく、「ドコモ光 for OCN」と同様1Gbpsの提供のみ。

【関連リンク】
OCN総合サイト
OCNプロバイダーサイト
OCNの光回線サービス
OCNインターネット
OCN光「フレッツ」
OCN光 with フレッツ
OCN光 with フレッツ クロス
ドコモ光 for OCN(新規契約終了・契約済みのユーザーにのみサービス提供)
OCN光(新規契約終了・契約済みのユーザーにのみサービス提供)
フレッツ光公式サイト(NTT東日本)
フレッツ光公式サイト(NTT西日本)
NTTドコモ公式サイト
NTT東日本公式サイト
NTT西日本公式サイト

2025年10月12日日曜日

OCN光「フレッツ」の申し込み方法【インターネットプロバイダーOCN】

記事公開日:2025年10月12日(日)


NTTドコモ(以下、ドコモ)が提供する個人向けインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)OCNのコース、『OCN光「フレッツ」』の申し込み方法について解説。

当コースはプロバイダーサービスのみ提供のコースで、光回線の契約は含まれないのでご注意。

『OCN光「フレッツ」』のサービス内容については こちら(詳細版) と こちら(簡潔版) で書いたので割愛。

光回線の契約も同時にできる「OCN光 with フレッツ」や「OCNインターネット」というコースもあり、場合によっては料金もそちらの方が安くなるケースもあるため、上記リンクなどをご参考に。

【『OCN光「フレッツ」』の申し込み方法】
窓口はOCNのみで、ドコモやNTT東日本・西日本からは申し込み不可。

また『OCN光「フレッツ」』の案内サイト(こちら)はあるもののウェブ上から直接申し込みはできず、必ず電話(OCNカスタマーズフロント0120−506−506) か チャット(受付時間内にのみOCNサイト内にチャット窓口のリンクが表示される)など有人窓口を通して申し込む必要がある。

有人窓口は日曜日・祝日・年末年始は休みで、平日も10時から19時までの受付のため注意。


筆者も『OCN光「フレッツ」』を利用しているが、申し込み時にウェブ上で完結できると思い込み、随分と探した。

結局見つからず、チャット窓口で「『OCN光「フレッツ」』を申し込みたいが、申し込みページが見つからない」と問い合わせたところ、「申し込みページのリンクを張るのでそちらで必要事項を入力して申し込んでほしい」と言われた。

なんだ・・・結局はウェブ上で申し込みできるんじゃないか!と思った。

ワンクッションを置いたような仕組みにしているようだが、これには思い当たる節がある。

光コラボレーション事業(こちら で解説)が開始されてから、OCNのみならずプロバイダー各社はプロバイダーのみの提供よりも、光回線とセットのコースを積極的に勧めるようになった。

その方が光回線部分の収益も取れるので、プロバイダーのみの提供よりも収益性が上がるからだ。

プロバイダー単体契約のコースをサイトのトップページでは案内せず、検索をかけた時だけヒットするようにしたり、見つけにくいようなページへリンクを移動させている事業者もあるくらいだ。

なので『OCN光「フレッツ」』のようにワンクッション置いて若干手間な手続きにしているのは、そういう思惑があるのではないかと推測。

実際『OCN光「フレッツ」』をチャットで問い合わせた時も、「こちらのコースはプロバイダーのみの提供で、光回線の提供はなしだが大丈夫か?光回線とプロバイダーをセットで乗り換えできるお得なコースもあるし、ドコモのケータイをお持ちなら更にオトクになるコースもあるので、できれば紹介させてほしい」と案内された。

私はOCNのいずれのコース内容も理解していたので、「どのコースがお得か把握した上で申し込んでいるので・・・」と伝え、『OCN光「フレッツ」』に申し込んだ。

もちろんだが、ユーザーによってどのコースがお得かは変わってくる。

必ずしも『OCN光「フレッツ」』がお得になるとは限らない。

中には「今よりも絶対お得!」と決めつけて案内してくる事業者もあるが、それは契約に誘導したいだけで正しい案内ではない。

毎月の支払額は各契約者にしかわからないため、現在の料金と契約後の料金を各自しっかり比較・検討した上で契約することをオススメする。

【関連リンク】
OCN総合サイト
OCNプロバイダーサイト
OCNの光回線サービス
OCN光「フレッツ」
OCN光 with フレッツ
OCN光 with フレッツ クロス
フレッツ光公式サイト(NTT東日本)
フレッツ光公式サイト(NTT西日本)
NTTドコモ公式サイト
NTT東日本公式サイト
NTT西日本公式サイト

2025年10月10日金曜日

OCN「フレッツ」とOCN光withフレッツの違い【インターネットプロバイダーOCN】

記事公開日:2025年10月10日(金)


NTTドコモ(以下、ドコモ)が提供する個人向けインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)OCN、特に名前が似ていて混同しやすいのが、『OCN光「フレッツ」』と「OCN光 with フレッツ」の2つのコースである。

当記事は簡単に解説するので、詳細や他のOCNのコースの違いについては こちらの記事 をご覧いただきたい。

【両コースの共通点】
*NTT東日本・西日本(以下、NTT東西)の光回線「フレッツ光」に対応したプロバイダーコース

違いは以下の通り。

【OCN光「フレッツ」】
*プロバイダーサービス単体契約のコース(既に光回線の契約がある場合やOCN以外のプロバイダーからの乗り換えの場合に推奨のコース)
*申し込み手続きはOCNの窓口
*光回線は別途契約手配要
*光回線とプロバイダー料金の合算請求・一括払い不可
*10Gbpsの提供なし

【OCN光 with フレッツ】
*光回線とプロバイダーが同時申込みできるコース
*契約上は光回線はNTT東西、プロバイダーはドコモとの個別契約になるが、申し込み手続きはNTT東西の窓口で一括申し込み
*NTT東西の光回線にプロバイダー契約が紐付けられ、双方で契約情報が連携される(光回線の契約変更や引っ越し手続きなどをした場合にプロバイダー側へも情報が反映される)
*光回線とプロバイダー料金の合算請求・一括払い可
*10Gbpsの提供あり(OCN光 with フレッツ クロス)

【関連リンク】
OCN総合サイト
OCNプロバイダーサイト
OCNの光回線サービス
OCN光「フレッツ」
OCN光 with フレッツ
OCN光 with フレッツ クロス
フレッツ光公式サイト(NTT東日本)
フレッツ光公式サイト(NTT西日本)
NTTドコモ公式サイト
NTT東日本公式サイト
NTT西日本公式サイト

2025年3月5日水曜日

インターネットサービスプロバイダーの公式サイトのリンク集

記事公開日:2025年02月28日(金)
最終更新日:2025年03月05日(水)


*フレッツ光(東日本電信電話株式会社・西日本電信電話株式会社)
サービス案内サイト(NTT東日本) ・ サービス案内サイト(NTT西日本)
会員サポートサイト(NTT東日本) ・ 会員サポートサイト(NTT西日本)
企業サイト(NTT東日本) ・ 企業サイト(NTT西日本)

*OCN(株式会社NTTドコモ)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 検索総合サイト ・ 企業サイト

*plala(株式会社NTTドコモ)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*BIGLOBE(ビッグローブ株式会社)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 検索総合サイト ・ 企業サイト

*So-net(ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*@nifty(ニフティ株式会社)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 検索総合サイト ・ 企業サイト

*AsahiNet(株式会社朝日ネット)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*DTI(株式会社ドリーム・トレイン・インターネット)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*BB.excite(エキサイト株式会社)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 検索総合サイト ・ 企業サイト

*WAKWAK(株式会社NTT-ME)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*とくとくBB(GMOインターネットグループ株式会社)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*hi-ho(株式会社ハイホー)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*エディオンネット(株式会社エディオン)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*Tigers-net.com(アイテック阪急阪神株式会社)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

*@TCOM(株式会社TOKAIコミュニケーションズ)
サービス案内サイト ・ 会員サポートサイト ・ 企業サイト

2025年1月20日月曜日

クレジットカードの不正利用被害【日記】

記事公開日:2023年5月22日(月)


親がメインで使っているクレジットカード。

私が生活費決済用にと家族カードを作り、親に持たせている分だ。

ある日、「あんたが作ってくれたカード、急に使えなくなったよ!」と帰ってくるなり言われた。

スーパーマーケットで使おうとしたが、端末に挿し込んでも認証できなかったのだそうだ。

店員が何度も試してくれたが、結局決済できなかったらしい。

親:その前の日までは使えていたのに・・・。しかも昨日と同じ店舗で使ったのよ。もしかしたら、あんたも私もメインで使っているカードだし、限度額超えちゃったんじゃないの?

私:メインで使っているのは確かだけど、限度額超過は絶対にない!1ヶ月に何十万円も使っていることになるんだよ?それはあり得ない!

親:じゃぁ磁気とか読み込みの不良かしら?

私:そう考えるのが自然じゃない?明日、カード会社に連絡してみるよ。

親:で、あんたの方のカードは使えるの?

私:ここ数日は使っていないからわからない。でも数日前はちゃんと決済できたよ!

その日は夜でカード会社の通常窓口は終了していたし(ちなみに盗難紛失の窓口は24時間365日受付)、磁気不良だろうから急ぎでもないと思い、翌日連絡してみることにした。

私:私がカードの本会員だが、親に持たせている家族カードの方が突然使えなくなった。多分磁気不良だと思うが、念の為、状況を調べていただきたい。

カード会社:大変申し訳無いが、お客様の家族カードに不正利用の疑いがあったので、現在利用停止中となっている。磁気不良ではない。

私:家族は一昨日までは使えていたと言っている。

カード会社:確かに一昨日までは利用可能な状況だった。利用停止はつい昨日のことで、13時35分にインターネットショッピング「○○(某家電量販店)」にて、39,800円のご利用があった。これをお客様への確認が必要な決済内容だと私どものシステムが自動検知し、ご登録いただいている携帯電話番号の方へ急遽SMSをお送りした。SMSは届いていないか?お客様から確認が取れるまで一時停止処置を取らせてもらっている。もし心当たりのある決済だったら大変申し訳ない。

私:全く心当たりがない。家族はカード決済は店舗での買い物のみで、インターネット上では一切使わない。その家電量販店のショッピングサイト自体、家族どころか私も利用も登録もしたことがない。私の本会員のカードも停止中か?

カード会社:停止はご家族様のカードのみだ。

私:家族は昨日の15時から17時の間にカードを使おうとしたが、急に使えなくなったと言っていた。

カード会社:ちょうどシステムが異常検知した直後の時間帯と思われる。決済できなかったのは、カードの利用停止処置の作動後だからだ。

私:恐らく不正利用になると思うが、39,800円は請求されてしまうのか?これ以外に不正利用の疑いがある決済はあるか?

カード会社:39,800円は、一旦は決済処理が完了してしまっているが、直後にお客様からの決済内容の確認が取れなかったため、不正利用の疑いがあると自動的に判断され、決済は取り消しになっている。第三者の元へ商品が発送される事態も回避できているので、お客様に請求されることはない。これ以外に不正利用の疑いを検知した決済はないが、しばらくはお手数だがWebの方のカード利用明細をこまめにチェックしていただきたい。見覚えがない決済があった場合は、すぐに連絡していただきたい。

私:大変助かった。

カード会社:今回お客様からの申告により、不正利用ということが確定したので、当該の家族カードの再発行とクレジットカード番号の変更をさせていただきたい。もしくは時間を要するが、家族カードのみを一度解約し、もう一度入会ということも可能だ。現在の状態で利用停止処置を解除して家族カードの利用を再開させた場合、カード番号自体が漏洩してしまっている可能性が高いので、再度不正利用の被害に遭う可能性がある。かなりのリスクなので、いずれかの選択にご協力願いたい。再発行等にかかる費用は無料なので安心してほしい。

私:大至急カード番号の変更をお願いしたい!

カード会社:早速カードの再発行をさせていただく。当該の家族カードで、公共料金とか定期払いはしているか?

私:生活費用なので、色々支払っている。

カード会社:大変お手数だが、各関係先にカード会社の方針でカード番号が変わることと、元のカードが停止中で決済できないことをお伝えいただきたい。決済できなかったことで、サービス停止になってしまうとお客様にさらにご迷惑をおかけすることになる。他にクレジットカードをお持ちなら、一時的に支払いを別のカードに変更されるか、新しいカードが届くのを待ってから再度支払い手続きをお願いしたい。

私:了解した。ところで、不正利用の原因は判明しているのか?

カード会社:今回、お客様の過失や他からの情報漏洩の可能性はないと考えている。最近は一度もインターネット上で決済したことがないカードでも、特殊なプログラムを使ってランダムにカード番号を入力し、認証させる巧妙な手口があるので、そういったものによる可能性が高い。他にもカードをお持ちなら、こまめな利用明細の確認をオススメする。見覚えのない引き落としがないか、銀行口座の残高確認も同様。特に普段使っていないカードほど、知らない間に引き落としされていても気付かないことが多いので要注意。あと、念には念をということで、インターネット上に登録しているサービスがあったら、定期的にアカウントIDとパスワードの変更をオススメする。複数のサービスで同じIDとパスワードを使い回しされているお客様が大変多い。またカード番号自体は漏洩しなくても、ショッピングサイトなどクレジットカード情報を登録しているサービスが第三者にログインされてしまうと、そこで決済されてしまう可能性がある。カード情報は削除できると思うので、必要な買い物が終わったら削除し、ご面倒でも買い物の都度カード番号を入力するようにされるとより安全だ。

とても親切・丁寧なカード会社だった。

今後も利用を続けたいと思う。

しかし、実は今回の件が発生するまで、このカード会社のことはあまり好きではなかった。

実は今回のみならず、今までも何度かカードを使おうと思って決済できなかったことがあったからだ。

その度に電話窓口へ連絡し、利用サイトと金額など状況説明をして決済できるように解除の手続きをしてもらっていた。

毎回連絡するのは面倒だったし、少なからず時間が割かれていた。

「カードの使用許可をもらえないでしょうか?」と、こちらがカード会社にお伺いをたてているような気がして、いい加減にしてほしいと思っていた。

しかも新型コロナ対策で窓口が縮小されていて、「問い合わせが多数のため、当日中の対応はできない。翌日以降に担当者から折り返し電話するので(改めて電話してくれと言われたこともある)、その時に改めて状況説明をしてほしい。それでロック解除するか判断したい。」と上から言われているような回答をされたこともあった。

実際に口にはしていないが、「カード会社って、お客に決済してもらってなんぼじゃないの?こちらは必要だからお宅のカードを使わせてもらっている。不正利用防止は分かるけど、ガードが硬すぎていざという時に使えないのも問題じゃないの?」と内心苛立ったこともあった。

しかし、今回の件でやはりカード会社の徹底したセキュリティ対策は正しかった!ということだ。

お客の財産を守ってくれた今回のカード会社の対応に感謝し、今後は考え方・態度を改めたいと思う。

2024年10月5日土曜日

携帯電話番号が10桁から11桁になった当時の話~どんな番号が追加された?規則性は?~【思い出話】

記事公開日:2024年10月05日(土)


前回、携帯電話番号に「090」「080」「070」に加え、新たに「060」が2024年12月中に追加されることになったことを こちら で記事にした。

現在の携帯電話番号は090(あるいは080や070、今後は060も)-1234-5678というように11桁。

元々は11桁ではなかったことをご存知だろうか?

かつては10桁で、1999年1月1日午前2時から日本全国一斉に11桁化が実施され、現在の番号形態となった。

ちなみにその当時は携帯電話向けの番号は090のみで、080の割り当てはまだ無く、070はPHS専用番号だったそう。

私の親が1996~1997年頃から携帯電話を保有しており、その頃の思い出話を聞かせてくれたのでご紹介しよう。

携帯電話保有のきっかけは、飲み屋で知り合った携帯電話会社社員からの勧誘だったそう。

「今後は家庭でも仕事でも携帯電話が必需品になる時代が必ず来る。端末を安く提供させてもらうので、この機会に契約しないか?」と持ちかけられた。

その時はプライベートでも仕事でも必要性を感じなかったが、人柄が非常に良い人で飲みの席でもよく奢ってくれる人だったので、お礼も兼ねて契約してみることにしたそうだ。

結果的にその人の言葉に間違いはなく、その後間もなく携帯電話の必要性を感じたという。

ちなみに親はその頃に契約した携帯電話番号も、契約会社も変わらず今も使い続けている。

その頃の携帯電話番号と言っても契約当時は10桁。

11桁になった時の事で覚えているのが(親としては桁数は覚えていないが、携帯番号が変わると案内されたことは覚えているという)、携帯電話ショップに行かないといけなかったことだそうだ。

当時の携帯電話はインターネットどころか、メールもなく電話機能のみの時代。

液晶画面は電話の発着信時の番号表示と簡単な機能設定くらいしか使うことがなかったためか、小型電卓の液晶のような小さく横長サイズのモノクロ液晶だったそう。

10桁の電話番号が前提で製造されているため、11桁化に伴い正常に発着信ができるように携帯電話ショップで対応してもらわないといけなかったとか。

今で言うファームウェアの更新(システムのアップデート)のようなものだと思われる。

当時は家庭も携帯電話でもインターネット回線はまだ普及していない時代(NTTドコモのiモードが世界初の携帯電話向けのインターネットサービスで、サービス開始は1999年2月22日だった)だったし、端末側にも自動でファームウェアを更新するような機能がない時代だったので、基本的に携帯電話ショップの対応が必須の時代だった。

すぐにショップに駆け込んで11桁対応化の設定をしてもらったそうだが、液晶画面は最大10桁の電話番号が表示される前提で作られていたため、11桁は表示できなかったそうだ。

ちなみに固定電話の番号も最大で10桁だ。

店員からは「端末の液晶の仕様上、11桁の番号を全桁表示させることはできないが、正常に11桁化対応はできているのでこのまま使って」と言われたそう。

この機会に10桁から11桁化された際、1桁どういう感じで番号が追加されたのか調べてみた。

10桁の時代、携帯電話は010・020・030・040・080・090で始まる番号、PHSは050・060で始まる番号だったそう。

11桁化の際に携帯電話は090、PHSは070で始まる形式に統一化され、共に4番目の数字が追加されたそうだ。

携帯電話の場合は090-◯234-5678、PHSの場合は070-◯234-5678のとなり、この◯の部分に入る数字が11桁化の際に追加された数字で、規則性があったそうだ。

10桁の時に010で始まる番号だったユーザーは先程の◯の部分に「1」が入り、020のユーザーは「2」、030のユーザーは「3」、040のユーザーは「4」、050のユーザーは「5」、060のユーザーは「6」、080のユーザーは「8」、090のユーザーは「9」となったそうだ。

携帯電話・PHSそれぞれ1例ずつ書くと、10桁時代に010-234-5678だった携帯電話ユーザーは090-1234-5678に、050-123-4567だったPHSユーザーは070-5123-4567へ11桁化された。

携帯電話番号に「060」が追加へ(2024年12月中を予定)【ニュース・報道】

記事公開日:2024年10月04日(金)
最終更新日:2024年10月05日(土)


2024年10月2日(水)、「ケータイWatch」というサイトにて『携帯電話用に「060」番号開放へ、24年12月中に』という記事が出た。

携帯電話番号は090・080・070で始まるが、これに060が新たに追加されるというものだ。

携帯電話は1人1番号から、1人複数番号保有が当たり前の時代になり、今後も保有数は増加すると見られる。

契約ユーザー数が増えると、当然割り当て出来る電話番号の在庫は減っていく。

在庫切れにならないよう、将来を見据えて事前に対策をするというもの。

2020年9月に発足した菅義偉内閣の影響が特に大きかったように思う。

日本の携帯電話料金は世界と比較して高いとのことでメスが入った。

菅義偉氏は首相になる前、内閣官房長官だった時代の頃からこの件を問題視しており、「(日本の携帯電話料金は)今より4割下げる余地がある」と発言していた。

大手携帯電話各社は料金形態の練り直しを求められ、格安携帯電話各社も大手に対抗して月々の維持費を更に低価格化したり、従来の料金のままでデータ通信量を増量するなどして実質値下げをした。

KDDIの「povo2.0」のように基本使用料0円で、180日間に一度でも何らかの課金をすれば携帯電話番号を維持できるサービスも登場した。

これにより携帯電話番号を複数契約しても維持費が安くなったため、仕事用・プライベート用など使い分けで保有しやすくなった。

また大規模通信障害発生時の対策として、複数の携帯電話会社と契約するユーザーも増えている。

1台の携帯電話端末に複数枚のSIMカードを挿入できる機能があるため(非搭載の端末もあるため購入前に要確認)、2つの携帯電話番号を1台の端末で使い分け・管理できるようになったことも複数番号保有ユーザー増加の要因として大きい。

2024年7月15日月曜日

2023年6月30日までにドコモ光+OCNを申し込まれた方の注意点【レポート】

記事公開日:2023年06月24日(土)
最終更新日:2024年07月15日(月)


【おことわり】
当ブログ記事は公開日時点の情報であり、今後NTTドコモ(以下ドコモ)の方針が変更となる場合がある。必ず公式サイトで情報を確認することをお願いしたい。


2023年5月25日、「ドコモ光」を提供するドコモと、インターネットサービスプロバイダ(以下ISP)「OCN」を運営するNTTレゾナント(以下レゾナント)が、そろって「同年7月1日付けで、レゾナントをドコモへ吸収合併する」と報道発表。

2020年秋以降から続くNTT内の事業再編の一環だ(NTT内事業再編について詳しくは こちら と こちら の記事参照)。

これらは予定通り完了したが、ISPのOCNがドコモ運営となり色々変更が生じた。

当記事ではドコモ光+OCNに絞って書きたいと思う。

【2023年6月30日までに申し込んだユーザー】

ドコモ光の料金プランは「OCN for ドコモ光(タイプB)」(以下タイプB)となる。
*ドコモ光内のISP変更でOCNを申し込んだ場合も含む。
*6月30日の時点で開通していなくても、申し込みが済んでいればこちらに含まれる。

【2023年7月1日以降にOCNを申し込んだユーザー】
ドコモ光の料金プランは「OCNインターネット(タイプA)」(以下タイプA)となる。

「タイプA」と「タイプB」の違いは価格で、タイプAの方がタイプBより月々200円(税抜)安い。

ということは、7月1日からドコモ光+OCNの契約者は200円安くなるということだ!これは嬉しい値下げ!

しかし現実はそうも行かないようで面倒な話が・・・。

以下はとあるX(旧Twitter)ユーザーがドコモサポートへ向けた質問である。

『現在ドコモ光で「OCN(タイプB)」を使ってますが、7月1日以降の月額料金はタイプBのままなのでしょうか?。タイプBのままである場合、「OCNインターネット(タイプA)」に切り替えるには手数料が生じるのでしょうか?。またメールアドレスは継続できるのでしょうか?』

それに対し、ドコモサポートの公式アカウントは以下の通り回答。

『ドコモ公式サポートです。お手続きをしない場合は7月1日以降もOCN(タイプB)の料金でOCN(タイプB)を継続利用できます。また、OCN インターネットへの変更には手数料:3,300円(税込)がかかります。加えて、メールアドレスは継続可能です。継続希望の際は、お手続き時にその旨をお申し出ください。』


また、ドコモの電話窓口「ドコモインフォメーションセンター」へ問い合わせた人も同じ案内を受けたようだ。

『色々151でドコモに確認した上で。現在OCNforドコモ光を利用してる自分がOCNインターネットに変更するには3300円の事務手数料、縛りの解約金はなしと聞く。タイプBに比べて月200円くらい安くなるから1年ちょい使うとペイできる計算。将来の10G変更を踏まえたら先行投資はまぁありか。』

151とは、ドコモインフォメーションセンターの電話番号のことで、ドコモの携帯電話回線からかける場合にのみ有効な番号。

固定電話やドコモ以外の携帯電話回線からかける場合は、0120-800-000となる。


タイプB契約者は7月1日以降もタイプBのまま。

つまり、7月1日以降にOCNを申し込んだタイプAの契約者より毎月200円高い状態が続くことになる。

しかもタイプAへは自動的に移行はされず、自分から手続きを申し出る必要がある上、3000円(税抜き)の手数料が発生するというのだ。

仮に素直に手数料3000円を支払ってタイプAに変更した場合、200円✕15ヶ月でやっと回収できる計算だ。

どちらも同じISP(OCN)なのに、契約時期の違いでこんな差と手間が・・・。

今回のOCN関連の変更点はドコモグループの事業再編によるもので、すべてドコモ都合によるものだ。

自動移行して値下げするくらいの配慮があってもいいのでは?

この内容では6月30日までにOCNを申し込んだ、あるいは開通済みのユーザーにとっては理不尽だ。

現時点でドコモ光+OCNとの契約を考えているユーザーは、200円安くなるので7月1日以降に手続きした方が良いですよ!と言わざるを得ない。

ちなみに3000円の手数料は、ドコモ光内でISP変更を行った時にかかる金額と同じ。

どうやらドコモは、「OCN(タイプB)」 → 「OCNインターネット(タイプA)」への変更は他社ISPへ変更する場合と同じ扱いとするようだ。

過去にドコモ光内のISPで価格変更を実施したところがある。

So-netだ(残念ながら2019年6月末にドコモ光ISP事業からは撤退し、plalaへ顧客ごと譲渡)。

ドコモ光開始当初は料金プランタイプBのISPとして参加していたが、途中でタイプAへ移り200円値下げした。

この時は自動的にプランAへ変更する処置が取られ、ユーザーに手数料を請求することもなかった(当時の筆者がドコモ光+So-netだったため特に覚えている)。

しかし今回のOCNの場合は自動的に移行されない上、変更する場合は通常のISP変更と同じ扱いで手数料も取られる。

So-netはドコモ運営のISPではないが、OCNはドコモ運営のISPだ。

ドコモ運営ではないISPがユーザーへ配慮した対応を取ったのに、ドコモ運営のISPはまったく配慮しないのは何故だろうか?

残念ながら、現状では一方的だと言わざるを得ない。

7月1日から自動移行されて200円値下げになると思い込んでいるユーザーがいた場合、問題になるのではないかと懸念している。

今後改められると良いのだが・・・。

ただOCN for ドコモ光(タイプB)には、1点だけOCNインターネット(タイプA)よりも良い点がある。

OCN for ドコモ光はOCNモバイルONE(格安SIM)の契約がある場合にセット割(1回線につき200円の割引で最大5回線分1,000円まで割引)が適用されるが、OCNインターネットの場合はセット割対象とはならない(OCNインターネットはOCNモバイルONEの受付終了後に提供開始された接続プランなのでこの点は仕方ない)。

なのでOCNモバイルONEの契約があるユーザーは、OCN for ドコモ光(タイプB)のままの方がお得である。

仮にOCNモバイルONEの契約が1回線だったとしても、200円の割引でOCNインターネット(タイプA)と実質同額である。

契約が2回線以上の場合は、OCNインターネット(タイプA)よりもお得となる。

他にドコモはOCN以外に「plala」「ドコモnet」という自社運営のISPを持っているが、7月1日以降は「OCNインターネット」へ一本化させる方針。

これら2つのISPは6月30日付けで新規受付を終了し(6月30日の時点で申し込み済みのユーザーを含む)、7月1日以降は契約済みのユーザーへのみ継続して提供される(plalaはフレッツ光+plalaのユーザーとSo-netのユーザーのみドコモ光+plalaの契約が可能となる)。

ただplalaもドコモnetもタイプAのため、こちらについては料金に関する問題は特に出ないだろう。

2024年7月14日日曜日

NTTドコモの電話窓口の保留メロディーが変わった?

記事公開日:2024年7月14日(日)


今回は少々マニアックな話。

NTTドコモ(以下、ドコモ)をご利用の方ならご存知のあの音楽。

動画:https://youtu.be/pia70zRXAJM?si=0m-SDpASNIkychbT




ドコモの電話窓口「ドコモインフォメーションセンター(以下、インフォメーションセンター)」で使われている保留時のメロディーで、電話をしたことがある人なら一度は耳にしたであろう。

何年採用されているのだろうか?というくらい古いように思う。

2024年4月頃、ドコモ光(ドコモが提供するインターネット回線)の申込みやサービス内容の確認でインフォメーションセンターを利用した。

混み合っていたため、オペレーターの順番が回ってくるまで待たされることになったのだが、先程の動画のいつもの保留メロディーが鳴らず、違うメロディーが流れたのだ。

あれ?変わった?あのメロディーはもうないのか・・・。

でも、どこかで聴いたことがあるメロディーだった。

このメロディーに関して動画は見つからなかったが、どこのメロディーかすぐに思い出した。

インターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)OCNの電話窓口「カスタマーズフロント」で採用されている保留メロディーと同じだったのだ。

何でOCNが?

これもすぐに思い出したのだが、OCNといえば過去の記事(こちら)で書いたとおり、2023年7月1日にドコモ直営となった。

それが関係しているのだろうか?

ドコモ光以外のインフォメーションセンターの保留メロディーまで変わったかどうかは未確認のため、ご存知の方がいらっしゃったらコメント欄で教えていただきたい。

結局この電話でドコモ光を申込んだのだが、契約書類が後日届いてから色々と見えてきた。

「ドコモ光 契約申込書」に問い合わせ先が記載されていたのだが、「受付店舗 関西)ドコモ光受付センタ(O)直(T)(大阪) 0120506506」となっていた。

また同契約書の他のページに記載の問い合わせ先には「株式会社NTTドコモ 関西)ドコモ光受付センタ(O)直(T)(大阪) ドコモ光申込み受付時の担当者の氏名 ご注文内容についてのお問い合わせ 0120506506」」とあった。

「0120506506」の電話番号にも見覚えがあった。

OCNの電話窓口「カスタマーズフロント」の番号だったのだ。

OCNの電話窓口が、ドコモ光の受付店舗としての役割も果たしていたのだ。

ちなみに0120-506-506へダイヤルすると、「こちらはカスタマーズフロントでございます。」というガイダンスが流れ、OCNの各種サービスや手続きの案内になる。

ここからは推測の域に過ぎないが・・・。

先述のとおり、2023年7月1日にOCNはドコモ直営(営業本部OCN部)となった。

2023年6月23日付けのドコモ報道発表資料「組織の新設など」によると、OCN部の業務内容は「レゾナントの事業統合によるサービス、ソリューションなどに関すること。」とのこと。

レゾナントとは、2023年6月30日まで存在したNTTレゾナント社のことで、主にOCNの個人向けサービスを運営していた企業で、同年7月1日にNTTドコモに吸収合併され消滅した。

OCNはプロバイダーでありインターネット回線を扱うブランドでもあるので、ドコモ直営になったのを機にドコモ光の受付窓口の機能を集約させたのではないだろうか?

このことは2024年7月1日に実施されたドコモ組織変更からも見えてくる。

OCNが属していた営業本部は、スマートライフカンパニーと統合されてコンシューマサービスカンパニーになった。

それと同時にOCN部の名称は消滅した。

OCNはどこの部署が担当することになったのか疑問だったが、その後の報道発表資料に記載された「人事」(2024年6月17日付け)から見えてきた。

営業本部OCN部担当部長をされていた方が、コンシューマサービスカンパニー光ブロードバンド事業推進部長になった。

これを見る限りでは、コンシューマサービスカンパニー光ブロードバンド事業推進部が営業本部OCN部の後継部署ではないだろうか?

コンシューマサービスカンパニー光ブロードバンド事業推進部の業務内容は、「ドコモ光および光回線付随サービス・機器などに係わるモバイルと連携した光ブロードバンド事業の推進に関すること。」(報道発表資料2024年5月10日付け「組織の新設など」)と記載されている。

2024年6月30日までは「営業本部光ブロードバンド事業推進部」という名称で、業務内容は「光・FWAなどの固定通信及び付随サービス・機器などに関わる、モバイルと連携したホーム・ブロードバンド事業の推進に関すること。」(報道発表資料2022年5月12日付け「組織の新設など」)だった。

さらに過去に遡ると「光ブロードバンド事業推進部」は、2015年7月1日の組織変更で誕生した部署のようだ。

2015年5月15日付けの報道発表資料「組織の新設等」を見ると、業務内容は「ドコモ光および光回線付随サービス・機器等に係わるモバイルと連携した光ブロードバンド事業の推進に関すること。」とあり、2024年7月1日の組織変更後と全く変っていないことがわかる。

2024年7月1日からは、これに「営業本部OCN部」の業務が加わり、新しい「光ブロードバンド事業推進部」が発足したという感じだろうか?

これらの情報をつなげると、プロバイダーOCNを取り扱っていた「営業本部OCN部」は、ドコモ光等を取り扱っていた「営業本部光ブロードバンド事業推進部」と統合されて「コンシューマサービスカンパニー光ブロードバンド事業推進部」になったということが言えるのではないだろうか?

以上の経緯から、ドコモ光の担当部署はOCNと深く関わりを持つようになったのだろうと推測する。

2024年6月30日日曜日

【レポート記事】インターネットプロバイダーSo-netのフレッツ光コースが値上げ?

記事公開日:2024年6月11日(火)
最終更新日:2024年6月30日(日)


今回はインターネット回線の値上げ?のお話。

読者の方から「So-netのフレッツ光コースの月額料金が上がっているのではないか」という情報が寄せられた。

正式なサービス名は「So-net光 with フレッツ S」。

本題に入る前に「with フレッツ」について説明しておく。

「with フレッツ」とは、NTT東日本・西日本(以下NTT東西)のインターネット回線「フレッツ」と、インターネットサービスプロバイダー(以下ISP)と同時に申し込みができ、請求もひとまとめにできるサービスで(既にフレッツ回線が開通済みの場合は、ISPのみ申込み手続きをする形となる)、So-net以外にもOCN・BIGLOBE(ビッグローブ)・nifty(ニフティー)など・・・複数のISPが提供している。

ただし「with フレッツ」はフレッツ回線1契約につき、1つのISPとしか契約できない。

既にいずれかのISPと「with フレッツ」の契約がある場合は、そのISPとの「with フレッツ」契約を解約し、新たなISPと「with フレッツ」の契約をし直すか、ISP単体で契約をするしかない。

契約はNTT東西とISPと別々に結ばれることになるが、申し込み手続きは同時に進めることができ、請求は合算となる。

これらに当てはめると、「So-net光 with フレッツ S」はNTT東西のフレッツ光回線とISP So-netを同時に申し込みでき、利用料金は合算請求となるサービスということだ。

NTT東西の窓口から申し込む必要があり、ISP So-net側では申し込めない(以前はSo-net側からも申し込めた)。

冒頭で書いたとおり、その「So-net光 with フレッツ S」の月額料金が上がっているのでは?という情報提供があった。

調べてみたところ、確かに月額料金が上がっているように見えた。

いや、正確にはNTT東西側の公式サイトの案内とISP So-net側の公式サイトの案内で「So-net光 with フレッツ S」の月額料金が異なっていた。

NTT東西のフレッツ光回線の部分の月額料金は変わらないのだが、ISP So-netの部分の月額料金の額が異なっていたのだ。

*以下、NTT東西とSo-netの公式サイトは税込表記となっているが、当記事では税抜き表記とさせていただく。

【So-net側が提示の「So-net光 with フレッツ S」のISP So-net部分の月額料金(税抜)】
マンション(集合住宅):月額¥900
ファミリー(戸建て住宅):月額¥1,200

【NTT東西側が提示の「So-net光 with フレッツ S」のISP So-net部分の月額料金(税抜)】
マンション(集合住宅):月額¥1,500
ファミリー(戸建て住宅):月額¥1,800

NTT東西の提示価格がSo-netの提示価格がよりも¥600高いのだ。

何故、価格が違うのだろうか?

最初、NTT西日本(以下NTT西)のフレッツ光公式サイトで価格を確認した。

確かに価格が上がっていることを確認し、次にSo-netの公式サイトで価格を確認。

するとNTT西の提示価格より¥600安かった。

NTT西側が他のISPの価格と間違えたか、入力ミスをしているのか?と思った。

念の為、NTT東日本(以下NTT東)のフレッツ光公式サイトでも価格を調べたところ、NTT東もNTT西と同様の価格が案内され、So-net側提示の価格+¥600となっていた。

NTT東西が揃ってミスをするとは思えず、So-net側から誤った価格が伝達されたとも思い難い。

実はこっそり価格改定されていて、So-net側が反映できていなかっただけ?とも思った。

よくよく見てみると、NTT東のサイトの案内に「So-net注意事項」という注釈リンクがあった。

このリンクをクリックすると、『「So-net 光 with フレッツ S」はIPoE通信オプションの「v6プラス」とIPoE通信に必要な専用ルータ「v6プラス対応ルータ」とのセットでのご提供となります。「So-net 光 with フレッツ S(ファミリー):1,320円/月」「v6プラス:0円/月」「v6プラス対応ルータ:660円/月」が月額ご利用料金に含まれます。「So-net 光 with フレッツ S(マンション):990円/月」「v6プラス:0円/月」「v6プラス対応ルータ:660円/月」が月額ご利用料金に含まれます。「v6プラス」、「v6プラス対応ルータ」不要のお客さまはお申し込みいただけません。』(←原文のまま)と記載があった。

¥600の差額は「v6プラス対応ルータ」の月額料金だったのだ。

ISP So-netの月額料金は変わらないが、「v6プラス対応ルータ」の月額料金が加算して表示されていたため値上げしたように見えたというわけ。

ただ「So-net光 with フレッツ S」を契約する場合は必ず「v6プラス対応ルータ」を含めて契約しないといけないとのことなので、自動的にオプションサービスが付いてきて実質的に月額+¥600となる。

ちなみに2024年3月頃まではルータ契約必須の条件は付いていなかったそうだ。

特に対応ルータを既に保有している人にとっては、ルータが不要でも契約必須のため、月々¥600の値上げと受け止めても良いのではないだろうか?

これでは既にルータを保有している、あるいは自分でルータを用意するのでレンタル不要という方にとって、So-netは割高感がある。

¥600 ✕ 12ヶ月で1年間¥7,200の負担。

2年間で¥14,400にもなる。

正直、これだけの金額を支払うのであれば、自分でルータを購入したほうが安く付くし、高い性能のものが買える。

ルータは安いものだと大体¥5,000前後から入手できる。

頻繁に買い替える人でも3~5年程度は使うので、尚更自分でルータを準備した方が良いだろう。

自ら購入を考えている人は こちら(v6プラス対応ルーター) 。

実はルータレンタルを回避する方法がある。

「So-net光 with フレッツ S」の契約を諦め、ISP So-net側が提供している「So-net光アクセス」というコースを選択すれば良い。

「So-net光アクセス」はISP単体契約のコースだ。

「with フレッツ」ではないためNTT東西のフレッツ回線とISP So-netと別々に月額料金の支払いが必要にはなるが、加入必須なオプションサービスが一切付いてないため、自らオプションサービスに加入しない限りはISP So-netの月額料金(インターネット接続料金)のみを支払うだけで良い。

申込みはNTT東西ではなく、So-netのサイトから申込む形となる。

【So-net光アクセスの月額料金(税抜)】
マンション(集合住宅):月額¥900
ファミリー(戸建て住宅):月額¥1,200

このように契約コースを見直せば、So-netは割高ではないことがわかる。

2024年5月30日木曜日

【インターネットのトラブル】プロバイダぷららが自動解約になった?問い合わせ方法を記載!

記事公開日:2023年12月17日(日)
最終更新日:2024年05月30日(木)


【当記事について】
実際にインターネットサービスプロバイダぷららが自動解約になった方から様々な情報提供があり、運営会社の窓口に問い合わせることで対応してもらえたそうだ。


電話・問い合わせフォームなどで問い合わせが可能で、手順について当記事の下の方の赤字太字のところ (こちらをクリック) に追記しているので、必要な方はご覧いただきたい。

SNSでもトラブル解消の報告が複数件見られ、ぷらら運営からの回答メールが載せられていた。

当初は交渉しても応じてもらえなかった報告があったことから、恐らくその後の多くの問い合わせで方針を変えたのだろう。




今回は、インターネットサービスプロバイダ(以下ISP)「plala(ぷらら)」の契約に関するトラブルの話。

2023年12月上旬頃から、X(旧ツイッター)にて「ぷららのメールが突然使えなくなった!」「ぷららの会員ページにログインできない!」「ぷららが何故か解約扱いになっている!」といった報告の投稿が相次いだ。

筆者は当事者ではないが、これには心当たりがある。

ぷららの運営会社であるNTTドコモ(以下ドコモ)は、2023年5月11日付けでホームページ上に『「ぷらら」における「ダイヤルアップ接続機能」廃止と機能廃止に伴う一部接続プランの提供終了およびサービス変更のご案内』という表題でお知らせを掲載した。

ぷららのトップページの「お知らせ」の項目にも表示されたが、リンク先はドコモホームページ内(「ドコモからのお知らせ」のページ)だった。

内容を簡単に書くと次の通り。


(1)ISPぷららのダイヤルアップ接続機能が2023年11月30日をもって廃止になる。

(2)(1)に伴い一部の接続プランの新規受付を2023年6月1日で終了し、同年11月30日をもってプランの提供も終了となる。

(3)(2)の一部接続プランとは「ぷらコミ3」「ぷらコミ5」「ぷらコミ10」「ぷらコミ20」「ぷらコミ30」、「レギュラープラン(スペシャルセット)」「レギュラープラン(インターネットセット)」「「レギュラープラン(ぷららライト)」の8つのプランで、主にダイヤルアップ接続向けのプラン。

(4)(3)の8つの各接続プランのユーザーは、2023年11月30日までに他の接続プランへ変更手続きをするか、「ぷらコミ0」(月額200円)というメールアドレスとオプションサービスのみを継続利用できるプランに変更手続きをしない場合は自動解約となり、ぷららの会員資格が失効する。

(5)ぷららの会員資格が失効してしまうと、メールアドレスも消滅し、オプションサービス等の契約もなくなってしまう。



以上のことから、トラブル報告をしているぷららユーザーは、この8つの接続プランのいずれかに契約していた人たちで、ダイヤルアップ接続向けのプランを契約していたと思われる。

ただ実際にはダイヤルアップ接続は利用しておらず(メールの送受信以外は通信速度的に使い物にならないため)、ぷららのメールアドレスやオプションサービスを継続利用するために契約を維持してきた人たちと推測する。

そして2023年11月30日までに何も手続きをしなかったため、ドコモの通知通りそのまま自動解約になり、ぷららの会員資格が失効したのだろう。

この部分だけ取り上げると、手続きをせず放置していたのが悪いのでは?という声が聞こえてきそうだが、当該ユーザーたちにもきちんとした主張がある。


【当該ユーザーたちの主張】
*「自動解約」という契約上の重要事項をメールでしか通達しなかったのはあんまりだ。

*メールのみの通知だと普段あまりメールを見ない人は気付かない。

*重要な通知はメールだけでなく、電話や書面送付など他の手段でもきちんと通知すべきだ。

*最近、企業名を名乗る迷惑メールが増えているので、他の接続プランに変更か退会の手続きをしてくれと言われても、怪しいメールかもしれないので怖くてできなかった。

*ぷららの公式メールなのか、なりすましなのか判断がつかなかった。

*他の迷惑メールに紛れ込んでいて、ぷららからのメールに気付かなかった。

*ぷららの電話窓口に問い合わせたが、AIの音声応答の壁があり、オペレーターへ繋いでくれなかった(オペレーターへ繋ぐような案件ではないと判断されてしまう)。

*ぷららホームページ内の「お問い合わせ」のページに『「メールアドレスが使えなくなった」お問い合わせが多く入っており、サポートセンターのお電話が繋がりにくい状態が発生しております。またメールでのお問い合わせにつきましても、遅延が発生しており、ご迷惑をおかけしております。』との表示があり、実際になかなかぷららに連絡がつかなかった。



どれも同情できる内容だ。

書面での通知を出していないのが事実であれば、かなり不親切だし抗議が相次いでも仕方ないと思う。

経費削減のため送付しなかったのだろうか?

一方、ぷららやひかりTVで個人情報の流出があった時はハガキでの通知があった(筆者が該当者だったためこれは事実)。

今回のぷらら自動解約では、メールアドレスの消滅で困っているユーザーが特に多いようだ。

長年メインのメールアドレスとして利用を続けてきた人、2段階認証等の通知に利用していた人、インターネット上の各種サービスの登録用のメールアドレスとして使っていた人など・・・。

ぷららの窓口に問い合わせ、会員資格とメールアドレスの復活の交渉をした人もいるようだが、既に自動解約もぷららの会員資格失効も成立してしまっているということで、取り合ってもらえなかったそうだ。

ところがその後、他の当該ユーザーから、「交渉したところメールアドレスの復活に応じてもらえた」との情報提供があった。

「ぷらコミ0」プランでの契約となり、復旧には数日要すると言われたとのこと。

ぷららから着た実際のメール回答文面を見せてくださった方もおり、「契約復旧をご希望の場合はぷらコミ0(税込み220円)にてサービス復旧を承ることが可能です」とのことだった。

問い合わせページの直接リンクの貼り付けは控えるが、以下の手順で電話または問い合わせフォームからの問い合わせが可能である。



【plalaへの問い合わせ方法】
以下の手順は当記事の最終更新日時点の情報であり、今後事業者の都合でメニューやページ構成の変更がある場合もあることを断っておく。

1.plalaの公式サイト(https://www.plala.or.jp/)を開く。

2.パソコンからアクセスの場合は最上部の「サポート」をクリック。4つの項目が表示されるので、一番上にある「サポートトップ」をクリック。スマートフォンからアクセスの場合は右上の横3本線のメニューボタンをクリックし、その中の「サポートトップ」をクリック。

3.サポートページ内の「目的別サポート情報」の枠の一番下にある「よくあるご質問・各種お問い合わせなど」のボタンをクリック(「困ったときは・・・」のすぐ上)。

4.「お問い合わせ」ページ内の下部の方にある「上記をご確認いただいても解決しなかった場合はこちら」をクリック(「よくあるご質問一覧」「詳しい人に聞いてみよう Q&Aコミュニティ OKWAVE Plus」のすぐ下)。

5.「お問い合わせ窓口」が表示され、お問い合わせ専用の入力フォームと電話番号が表示されるので、お好みの方を選んで問い合わせすれば完了。



【電話窓口がおすすめの人】
*オペレーターと直接話したい場合。
*回答を急ぐ場合。

【問い合わせフォームがおすすめの人】
*電話窓口の受付時間内に電話できない場合。
*仕事や用事で電話の待ち時間が厳しい場合。
*時間を気にせず問い合わせしたい場合(仕事や用事の空き時間がまちまちな場合)。
*文面での回答を求めたい場合(回答を記録に残したい場合)。



当事者たちの早期解決をお祈りする。

多くの当事者が声を上げたことで、対応の見直しなど再検討をしたのだと思われる。

送受信メールの復元をとまでは言わないが、せめてメールアドレスの復活には応じてあげてほしいと思っていた。

これは朗報だし一歩進んだと言える。

ちなみにぷららのメールアドレスとオプションサービスのみが利用できる「ぷらコミ0」は、何故か今までぷららを使っていなかった人も新規申込みができるようになっている。

以前、ISPぷららとOCNの運営がドコモに変わり(こちらで記事にした)、その運営をぷららからOCNへシフトさせるのではないか?ということを具体例を挙げて書いたが(こちらの記事)、その割には「ぷらコミ0」の新規受付は謎の動きである。

ぷららは今回のダイヤルアップ接続プラン以外に、光回線向け接続プランも相次いで新規受付を終了させ、2024年3月31日には全ての接続プランの新規受付を終了させてISP規模の縮小を思わせる動きを見せていたからだ。

メールアドレスとオプションプランのみ提供のプランは、OCNなど他のISPでもできることであり、色々とサービスを打ち切ったぷららが新規受付する必要があるのだろうか?

「ぷらコミ0」は、ぷららのメールサービスをずっと使ってきたユーザー、それこそ今回自動解約させられたユーザーのような人たち向けに提供する(受け皿的な)専用プランという方が理解できる。

全くぷららを使ったことがない人が、メールアドレスやオプションサービスだけのために新規契約をするのだろうか?需要があるか?

ぷらら(ドコモ)のやりたいこと(方針)が見えてこない。

他サービスへの移行・統合でぷららのブランドをいずれは畳むつもりでいるのか、ISPの規模を縮小させながらも今後も特定ユーザー向けにブランドを継続させるのか、ドコモはユーザーへはっきり方針を示すべきだと思う。

2024年1月27日土曜日

NTTドコモのインターネット光回線サービス「ahamo光」とは?

記事公開日:2023年12月08日(金)
最終更新日:2024年01月27日(土)


NTTドコモ(以下ドコモ)が提供するインターネット光回線「ahamo光」について解説する。

当記事中に表示の金額は、すべて税抜き表記とする。


【申込条件】
ドコモの携帯電話「ahamo」回線の契約があり、かつ18歳以上の個人名義のユーザーであること。18歳未満と法人名義は契約不可。


【通信速度・通信規格】
最大通信速度:
1Gbps(*1)・10Gbps(*2)
通信規格:OCNバーチャルコネクト(IPoE方式IPv4 over IPv6通信)

*1:光ファイバーケーブル敷設不可の物件では最大通信速度が100Mbpsとなる場合あり。
*2:1Gbpsに比べて提供エリアが限られる。光ファイバーケーブル敷設不可の物件では提供不可。


【サービス提供エリア】
1Gbps:NTT東日本・西日本(以下、NTT東西)のフレッツ光ネクストの提供エリアと同様。
10Gbps:NTT東西のフレッツ光クロスの提供エリアと同様。


【ahamo光のポイント】
1.インターネットサービスプロバイダー(以下ISP)がセットになっており、光回線もISPもすべてドコモからの提供となる。メールアドレスの提供等、一般的なISP契約に付いてくるサービスは一切ない。

2.PPPoE方式(通信機器に接続アカウントと接続パスワードなどの設定が必要なタイプ)の接続には対応しておらず、IPoE方式(対応の通信機器を用意すれば接続設定が不要なタイプ)の接続での提供となる。

3.IPoE方式でかつ「OCNバーチャルコネクト」(IPoE方式IPv4 over IPv6通信)という通信規格に対応した通信機器(Wi-Fiルーター等)が必須となる。さらに10Gbpsの場合は10Gbps通信に対応している必要がある。

4.ドコモ光電話(固定電話)・ドコモ光テレビオプション等のオプションサービスも提供している。


【月額料金】
1.マンション1Gbps(2年定期契約プラン):¥3,300
2.戸建て住宅1Gbps(2年定期契約プラン):¥4,500
3.マンション1Gbps(定期契約なしプラン):¥4,300(2年定期契約プランより+¥1,000)
4.戸建て住宅1Gbps(定期契約なしプラン):¥6,000(2年定期契約プランより+¥1,500)
5.マンション・戸建て住宅10Gbps(2年定期契約プラン):¥5,100
6.マンション・戸建て住宅10Gbps(定期契約なしプラン):¥6,600(2年定期契約プランより+¥1,500)

*ISPの料金も含まれる。
*2年定期契約プランには解約金の設定があるが、2年間の継続利用を約束に定期契約なしプランの料金より割り引くプランで、2年毎に自動更新となる。自動更新を希望しない場合は定期契約なしプランへ変更するか、他社光回線への変更、解約のいずれかを選択する必要がある。
*10Gbpsについては、マンション・戸建て住宅共に同額である。


【解約金】
1.マンション1Gbps:¥3,300
2.戸建て住宅1Gbps:¥4,500
3.マンション・戸建て住宅10Gbps:¥5,100

*2年定期契約プランの場合のみ解約金が設定されている。
*契約満了月・その翌月・その翌々月(以下、契約満了期間)に解約、定期契約なしプランへの変更、他社光回線への変更を行った場合は解約金が免除されるが、それ以外の時期に手続きをすると解約金が請求される。
*2年定期契約プランの自動更新を希望しない場合の手続きについても、契約満了期間中の場合は解約金が免除されるが、期間外に手続きをした場合には解約金が請求される。
*ahamo光とセットを組んでいる携帯電話ahamo回線を解約の場合はahamo光も自動解約となり、その時期がahamo光の契約満了期間以外だった場合は解約金が発生する。


【解約金を支払ってもお得な場合】
マンション・戸建て住宅とも、4ヶ月以上継続利用する場合は2年定期契約プランの方がお得である。

マンション1Gbpsの場合:解約金は¥3,300。定期契約なしプランより月々¥1,000お得。3ヶ月目で解約すると、お得額¥3,000と解約金¥3,300で、-¥300の損失となるが、4ヶ月目だとお得額¥4,000と解約金¥3,300で、¥700のプラスに転じ、以降5~24ヶ月目は毎月¥1,000ずつプラスになっていく。

戸建て住宅1Gbpsの場合:解約金は¥4,500。定期契約なしプランより月々¥1,500安い。3ヶ月目で解約するとお得額¥4,500と解約金¥4,500で、ちょうど¥0になり定期契約なしプランに並ぶ。4ヶ月目だとお得額¥6,000と解約金¥4,500で、¥1,500のプラスに転じ、以降5~24ヶ月目は毎月¥1,500ずつプラスになっていく。

マンション・戸建て住宅10Gbpsの場合:解約金は¥5,100。定期契約なしプランより月々¥1,500安い。3ヶ月目で解約するとお得額¥4,500と解約金¥4,500で、ちょうど¥0になり定期契約なしプランに並ぶ。4ヶ月目だとお得額¥6,000と解約金¥5,100で、¥900のプラスに転じ、以降5~24ヶ月目は毎月¥1,500ずつプラスになっていく。

以上のことから、余程の短期間の利用でない限りは2年定期契約プランがお得である。

例えばahamo光の回線品質が不安で、とりあえず1・2ヶ月程度利用してみたいという人は、契約なしプランで契約してみて納得がいけば2年定期契約プランに契約変更し、納得がいかなければ解約や他光回線への乗り換えという選択もありではないだろうか。


【OCNバーチャルコネクト対応の通信機器について】
1Gbpsの場合はドコモからレンタルするか、市販の対応通信機器(Wi-Fiルーターなど)を購入するか選択できるが、必ずOCNバーチャルコネクトに対応したものでなければならない。10Gbpsの場合は現時点で案内がない。

レンタルの場合、NTT東日本エリアは月額¥300でドコモからの提供で、NTT西日本エリアは月額¥550でNTT西日本からの提供となる。

2年以上利用するのであれば、レンタルよりも購入した方が安くつくだろう。

また、通信機器の仕様を細部までこだわる場合、機能性の高い機器を要求する場合も、レンタルだと仕様まで選べないため購入の方が良い。

レンタルのメリットは、契約期間中は無期限で対応してもらえること、自然故障等の一切過失のない場合は無償で交換してもらえることである。

ドコモ光電話(固定電話)の契約がある場合は、ドコモから提供される光電話対応ルーターがOCNバーチャルコネクトに対応している上、料金もドコモ光電話の基本料金に含まれているため、通信機器の仕様にこだわらない限りは新たな機器の準備は不要である。

ただし無線LAN機能は別オプションとなり、NTT東日本エリアは月額¥300、NTT西日本は月額¥100で使えるようになる。

OCNバーチャルコネクト対応の通信機器を自分で準備する場合は、OCNバーチャルコネクト提供元のNTTコミュニケーションズのサイトで対応機器のリストが公開されているのでご参考に こちら(PDFファイル)

IPoE方式IPv4 over IPv6通信にもOCNバーチャルコネクト(ドコモ系でドコモの法人部門やISP「OCN」を運営する株式会社NTTコミュニケーションズ)の他にtransix(IIJ系でインターネットエクスチェンジサービスを運営するインターネットマルチフィード株式会社)、v6プラス(KDDI系でインターネットエクスチェンジサービスを運営する株式会社JPIX。旧名称は日本ネットワークイネイブラー株式会社で通称JPNE)、IPv6オプション(KDDI系でISP「BIGLOBE」を運営するビッグローブ株式会社)、v6コネクト(ISP「ASAHIネット」を運営する株式会社朝日ネット)、クロスパス(丸紅系で旧UCOMのアルテリア・ネットワークス株式会社)など様々なブランドがあるため、単に「IPoE通信対応!」とパッケージに書かれているだけで通信機器を選んではいけない。

新しいルーターほど多くのIPoE方式IPv4 over IPv6通信に対応しているが、販売時期が古いルーターはOCNバーチャルコネクトや一部のIPoE方式IPv4 over IPv6通信に対応していないケースもあるため注意が必要。

IPoE方式IPv4 over IPv6通信でも初期の方にデビューしたtransixやv6プラスは大半のルーターが対応している印象。

OCNバーチャルコネクト・v6コネクト・クロスパスは後発組と思っていただきたい。

契約している光回線のIPoE方式がどの種類か、どのルーターがどのIPoE方式IPv4 over IPv6通信に対応しているか必ず事前に確認をしてからルーターをお選びいただきたい。


【OCNバーチャルコネクトでの通信について】
OCNバーチャルコネクトのようなIPoE方式IPv4 over IPv6通信は、PPPoE方式のような通信機器に接続アカウントと接続パスワードなどの設定が一切不要なのが特徴である。

正しく配線すれば、電源を入れるだけで自動的に回線を判別してインターネット接続(以下ネット接続)に必要な設定がされる仕組み。


【OCNバーチャルコネクトを含むIPoE方式IPv4 over IPv6通信の注意点】
前項目で述べた仕組みから初心者には嬉しい仕様だが、OCNバーチャルコネクトなどIPoE方式IPv4 over IPv6通信に非対応の通信機器の場合は、いくら設定をしても配線をやり直しても一切ネット接続ができないので注意!

またahamo光契約前に他の光回線事業者でIPoE方式IPv4 over IPv6通信を利用していた場合、前の事業者との回線が切断されない限りahamo光(OCNバーチャルコネクト)は開通できない状態が続く。

この状態が続くと、ネット接続ができない日が数日単位で発生する可能性がある。

以前の事業者との解約完了日に前の事業者のIPoE方式IPv4 over IPv6通信が切断されるとは限らないため、ahamo光契約前に前事業者に切断予定日等のスケジュールを確認しておいた方が良いだろう。

これはIPoE方式IPv4 over IPv6通信はネット1回線あたり1契約しか使えない仕様であること、かつPPPoE方式のようなユーザー側が通信機器の設定をして使う仕組みではないためである。

ユーザー側で操作することは不可能で、前の事業者のIPoE方式IPv4 over IPv6通信をユーザー側で切断したりすることはできない。

通信機器の初期化や再起動、設定の見直しでできることでもないので注意。

PPPoE方式は接続設定が必要で初心者には手間だが、以前の通信事業者との契約やネット接続設定が通信機器に残っていても、新しい通信事業者の設定に変更してしまえばすぐに使えるようになり、ネットが使えない日が一切発生しないメリットがある。

またPPPoE方式とは違い、IPoE方式IPv4 over IPv6通信はIPアドレスを複数ユーザーでシェアするため、利用可能なポート番号、ポート数に制限がある。

一部の通信ゲームなど、特定ポートを使用するサービスやソフトウェア、複数のユーザでIPアドレスを共有すると利用できないサービスは利用できない場合がある。

一般的なネット利用には何ら支障はなく、ネットゲームも大半が問題なく利用できる(心配な場合は契約前に要チェック)。

一方、サーバー運営を行っていたり、ネット回線を使った特殊な機器を導入しているユーザーは契約前に要チェックである。


【ドコモ光からahamo光へ乗り換える場合の注意点】
1.ドコモ光 → ahamo光へ変更の場合、ドコモ間の光回線の変更だが事務手数料3,000円が発生する。プロバイダ変更手数料という扱い。

2.ドコモ光(2年定期契約) → ahamo光(定期契約なし)へ乗り換える場合を除き、ドコモ光の解約金の発生はない。

3.ahamo光のISPは「ahamo光」一択となるため、ドコモ光で契約中のISPのまま乗り換えることはできず、ahamo光の開通をもってドコモ光のISP契約は解約となる。解約をもってドコモ光のISPから提供されているメールアドレスも消滅する。メールアドレスのみを残すプランを有料で提供しているISPもあるため、乗り換え前に確認されることをオススメする。

4.ドコモ光の一部ISPからahamo光へ乗り換える場合、契約中のドコモ光ISP ⇔ ahamo光ISP間の情報連携の都合で、契約中のドコモ光ISP → ドコモ光「OCNインターネット(タイプA)」プランへ一旦変更・経由する必要があり(ahamo光申込後に自動的に実施される)、ahamo光の利用開始まで3週間程度要する。この処置によって発生する料金は、契約中のドコモ光プランの日割り料金(月初め~OCNインターネットへの変更日前日まで) + ドコモ光「OCNインターネット(タイプA)」プランの日割り料金(契約中のドコモ光プランからOCNインターネットへの変更日~ahamo光への変更日前日) + ahamo光の日割り料金(OCNインターネットからahamo光へ切り替え完了日~月末) + ドコモ光→ahamo光への事務手数料3,000円となる。なお、ドコモ光にて「ドコモnet」「plala」「plala(Sコース)」「OCN(2023年6月30日以前に契約のユーザー)」「OCNインターネット(2023年7月1日以降に契約のユーザー)」「andline」「BIGLOBE」「エディオンネット」「TNC」の各ISPを利用している場合はISP間の連携が取れているため、このような経由処置は不要。


【ahamo光の注意事項】
1.2年定期契約は2年間の継続利用が必要で、以後2年毎に自動更新される。契約更新月とその翌月・翌々月に解約や他光回線への乗り換えをした場合は解約金はかからないが、契約更新月以外にそういった手続きをした場合は月額料金に加えて解約金が発生する。

2.携帯電話ahamo回線の解約や他のahamo以外のドコモ携帯電話回線への変更、ドコモ以外の他社携帯電話回線への乗り換えなど、携帯電話回線ahamoの契約がなくなった場合はahamo光も自動解約となる。ahamo光2年定期契約の場合、この自動解約の時期によっては解約金が発生する。

3.ahamo光と携帯電話ahamo回線の利用開始月が異なる場合は、契約期間のカウントが別々になるので注意。例えば携帯電話ahamo回線を2年利用していても、ahamo光2年定期契約の契約期間が2年未満の状態で解約や他社光回線へ乗り換えをした場合は解約金が発生する。

4.ドコモ光電話(固定電話)の契約がある場合でahamo光を解約(自動解約も含む)する場合、解約前に従来のアナログ電話回線(加入電話)へ変更しておかないと電話番号が消滅し、同じ電話番号を継続利用できなくなる。

5.PPPoE方式の提供・利用は不可。IPアドレスをシェアするIPoE方式IPv4 over IPv6通信のため、利用可能なポート番号、ポート数に制限がある。一部の通信ゲームなど、特定ポートを使用するサービスやソフトウェア、複数のユーザでIPアドレスを共有すると利用できないサービスは利用できない。

6.メールアドレス等、一般的なISPが標準提供しているサービスは提供していない。

7.ドコモ光のような携帯電話回線とのセット割はない。

2023年11月4日土曜日

NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は社名を変更しては?【雑記】

記事公開日:2023年11月04日(土)
最終更新日:2025年07月06日(日)


【おことわり】
本記事は2023年11月4日に初公開したものであるが、2025年5月9日にNTTがグループのコーポレートアイデンティティ(CI)の刷新を発表し、その中でNTTコミュニケーションズの社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更することが発表された。たまたまではあるが、当ブログの提言が実現したことになった(当たり前だが、当ブログからNTTへ提言等は行っていない)。記事はあえて当時のまま残しておく。そのことをご理解の上で読んでいただければ幸いだ。


NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム)といえば、インターネットサービスプロバイダー(以下ISP)の「OCN」を運営している会社!という印象が強いと思う。

他には、フリーダイヤルやナビダイヤルの運営などもしているが、個人ユーザーが直接契約して結びつくのはISP「OCN」くらいだろう。

しかし今は違う。

2022年7月1日からISP「OCN」の運営は法人向けサービスのみとなり、個人向けサービスはNTTレゾナントへ移管、さらに2023年7月1日にはNTTドコモ(以下ドコモ)へ再移管された。

OCNの利用料金の請求のみNTTコムが引き続き担当しているが、個人ユーザー向けOCNの契約やトラブル時のサポートはドコモが窓口となるため、個人ユーザーとNTTコムの関わりはほぼ無くなった。

事の動きは2020年9月29日に遡る。

同日、NTT本部はドコモの株式上場を廃止し、完全子会社化することを発表。

この際のプレゼンテーション資料「NTTドコモの完全子会社化について」にて、「NTTドコモを完全子会社化した上で、NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアのNTTドコモへの移管など、グループ会社との連携強化について検討していく考え(原文まま)」とし、ドコモを中心に事業再編を行う方針が明らかにされた。

また2020年12月25日には、「NTTドコモ完全子会社化後の連携強化に関する検討の方向性」(2023年5月26日現在、総務省ホームページにて閲覧可能)を公表。

その中で、2021年夏頃にNTTコムとコムウェアをドコモの子会社にし、2022年春から夏頃にドコモとNTTコムの機能の整理を行うとしていた。

ドコモは2020年12月25日付けで株式上場廃止となり、同月29日付けでNTT本部の完全子会社となった。

2021年に入り、一部週刊誌がNTTと総務省の接待問題を報じた。

これが影響したかは不明だが、2021年夏になってもNTTコムとコムウェアのドコモ子会社化が発表されることはなく・・・。

2021年10月25日、ドコモが「新ドコモグループ中期戦略」(以下、中期戦略)を公表し、2022年1月1日付けで、NTTコムとコムウェアを完全子会社化することを正式に発表(当初予定より半年遅れ)。

中期戦略では両社子会社化以降のスケジュールも示された。

2022年第2四半期(7月~9月まで)に既にドコモの完全子会社であるNTTぷらら(以下ぷらら。2019年7月1日にドコモの完全子会社に。)をドコモ本体に吸収合併させ、ドコモ・システムズ(ドコモの基幹システムの開発などを担当)はコムウェアに統合、さらにNTTコムの個人向け事業(ISP事業OCNやMVNO事業OCNモバイルONEなど)をNTTレゾナントへ移管した上でドコモの完全子会社に、NTTコムには法人向け事業のみを残しネットワークをドコモ本体へ提供、ドコモの法人向け事業をNTTコムへ移管することが発表された。

2022年1月1日付けで、予定通りNTTコムはドコモの完全子会社となりドコモグループになった(12月31日まではNTT本部の完全子会社だった)。

また同時に「ドコモビジネス」というサブブランド名(愛称というべきか?)も付くようになった。

NTTグループ内で色々行ったり来たりで混乱してしまうが、要はNTTコムはドコモ出資の完全子会社で法人事業専門の企業となったのだ。

そこで思うのが、わかりやすいようにいっそのこと社名をサブブランド名の「ドコモビジネス」にしてしまったらどうか?

株式会社ドコモビジネス

これだとドコモが出資する法人向け事業を展開する企業ということがすぐにわかる!

2023年6月11日日曜日

【レポート】NTTドコモの事業再編で今後どうなる?NTT系のインターネットサービスプロバイダー「OCN」「plala」「ドコモnet」

記事公開日:2023年05月26日(金)
最終更新日:2023年06月11日(日)


【おことわり】
本ページは最終更新日時点の内容である。今後、NTTドコモ関連の事業再編やインターネットサービスプロバイダー「OCN」「plala」「ドコモnet」に何らかの動きがある場合も考えられる。


当記事はドコモ事業再編の流れや今後のISPの動向予想がメイン。

2023年7月1日で事業再編とISPの整備が一段落したため、『【レポート】NTTドコモの事業再編でどうなった?NTT系のインターネットサービスプロバイダー「OCN」「plala(ぷらら)」「ドコモnet」』と題し、 こちら その後NTT系のISPがどうなったかを新たに記事にした。

2020年9月29日、NTT本部(以下NTT)がNTTドコモ(以下ドコモ)の株式上場を廃止し完全子会社化を発表。

同日NTTが公表した「NTTドコモの完全子会社化について」のプレゼンテーション資料に、「NTTドコモを完全子会社化した上で、NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアのNTTドコモへの移管など、グループ会社との連携強化について検討していく考え(原文まま)」と記載があった。

ドコモを中心としたNTTグループの事業再編を行うというのである。

そこで疑問を持ったのは、NTTグループ内にある複数のインターネットサービスプロバイダー(以下ISP)の行方はどうなるの?ということである。

NTTグループ内には、「OCN」「plala(ぷらら)」「ドコモnet」や、それらに比べると少しマイナーな「mopera U(モペラ ユー)」など複数のISPがある(他にはNTT MEが運営する「wakwak(ワクワク)」、NTTPCコミュニケーションズが運営する法人専用の「InfoSphere(インフォスフィア)」がある)。

このドコモ完全子会社化方針の発表時点(2020年9月時点)では、「ドコモnet」「mopera U」はドコモ、「OCN」はNTTコミュニケーションズ(以下NTTコム)、「plala」はNTTぷらら(以下ぷらら)が運営していた。

もし上述の資料の通りに「NTTコムがドコモへ移管」されたとすると、元々ドコモ直営の「ドコモnet」「mopera U」に加え、「OCN」の運営会社もドコモになるため、同じ企業内に3つのISPが存在することになるのではないか?

ただし「mopera U」は、「ドコモnet」が開設された2015年3月(ドコモ光開始と同時に提供開始)よりもずっと前の2005年6月1日(mopera Uの前身のmopera時代を含める場合は1998年)からあるISPで、光回線などの固定回線よりもモバイルデータ通信向けのISPのイメージが強いため、「OCN」「plala」「ドコモnet」とは少々異なる面を持つ。

一応「mopera U」にも、フレッツ光・フレッツADSL回線に対応した固定回線向けのプランはあるのだが、ドコモ光が開始された時に専用ISPとしては活用されなかった。

この状況から、推測に過ぎないが新たに「ドコモnet」を開設させた点を見ると、現状の「mopera U」の設備やシステムでは対応できないか、ドコモ光向けISPとは差別化して運営していくと判断されたのだろう。

「mopera U」は光回線以外のモバイルデータ通信を中心としたISPとして残すか、いずれは固定回線は「OCN」などのISPと統合させ、モバイルデータ通信はドコモのスマートフォンなどに提供されている専用ISP「SPモード」に統合の上、畳むかのどちらかだろうと感じた。

なので「mopera U」は除外し、「OCN」「plala」「ドコモnet」の3つのISPで考えたいと思う。

同じ企業内に複数のISPが存在しても問題はないが、運営側の視点で見ると、同じ企業内に同じ役割を持つ複数のサービスが並行運用し続けるのは効率が悪すぎる。

ドコモ共通のISPとしてブランドを1つにし、設備もシステムもいずれは統一した方が体制がスリムになりコストも削減できるだろう。

どちらかといえば、ユーザー側の方が問題に感じるかもしれない。

ドコモ完全子会社化以降に予定の事業再編により、「OCN」「ドコモnet」双方のユーザーにとっては運営会社が同じドコモになることで、ブランド名もサーバー等の運用システムもどちらかに統合され、接続設定の変更(インターネット接続ID等の変更)が必要になったりしないかとか、契約プランや料金はどうなるのかとか・・・色々不安になるだろう。

特に「OCN」の場合はほぼISPのみの提供の「ドコモnet」とは違い、オプションサービスが多い。

オプションサービスが継続して提供されるかどうかの心配もあるだろう。

システム更改のタイミングがあるため、両ISPのシステムをいきなり統合というのは無理だが、いずれは統合されるのでは?と考えるのは自然なことだ。

一部の個人の方のSNSやブログで『「ドコモnet」は「OCN」の設備を間借りしているISP(2次ISP)なので共通の設備だ』という記述を見かけるが、「ドコモnet」の公式ページにはそれらしい記載はない。

ただ、「OCN」と「ドコモnet」の回線工事や故障の情報を比較すると、内容が完全に一致していることから、両ISPが関連があることは何となく感じることができる。

当ブログでは、公式に記載・発表されていない情報は仮定とする。

もし「OCN」と「ドコモnet」が同じ設備・システムならば、統一のブランド名に変えることくらいは容易だろう(やるかやらないかはドコモ次第)。

ドコモが提供するInternet接続サービスという意味では「ドコモnet」がわかりやすいブランド名だと思うが、知名度や会員数(730万人以上で日本最大のISP)は「OCNOpen Computer Networkの略)」の方が圧倒的に上で、運用歴も「ドコモnet」より20年近く長い(OCNは1996年12月、ドコモnetは2015年3月開始)。

いずれにせよ、ブランド名が消滅することになれば、消滅する側のユーザーにとっては複雑な話である。

接続IDやメールアドレスのドメインは「OCN」と「ドコモnet」は全く異なるが、同じ設備やシステムで運用しているのが事実なら、そこは支障なく運用できるのだろう。

それならば、双方のブランド名を今後も維持して運用できる。

ちなみにIPoE方式のIPv6接続やIPoE(IPv4 over IPv6)接続に関しては、「OCN」「plala」「ドコモnet」共に「OCNバーチャルコネクト」という共通の規格を利用しており、ドコモ光の各ISPの概要ページで確認することができる。

IPoE方式のIPv6接続やIPoE(IPv4 over IPv6)接続に限れば、NTT系の主要ISPは既に共通化が完了しているのだ。

「OCN」「plala」「ドコモnet」は当初、インターネットマルチフィード社(以下IMF社。ISP「IIJ」やNTTグループ各社が出資する企業)の「transix」というサービスを使ってIPoE方式のIPv6接続やIPoE(IPv4 over IPv6)接続を提供していた。

だが、「OCN」を運営するNTTコムが「transix」に相当する「OCNバーチャルコネクト」を開始し、「OCN」ユーザー向けに標準提供するようになった。

NTTグループ各社も出資しているとはいえ、他社であるIMF社の設備から完全に自社グループ内(NTTコム)の設備・運用に切り替えたのだ。

その後、「plala」「ドコモnet」も足並みを揃えるように「transix」から「OCNバーチャルコネクト」に切り替えた経緯がある(現在、「OCN」「plala」「ドコモnet」ユーザーでIMF社の設備を利用しているのは、「OCNバーチャルコネクト」提供前から「transix」を利用しているユーザーと、「plala」で「PLALA GGGG光オプション」を利用しているユーザーに限られている)。

さて、NTTグループの事業再編の話に戻す。

ドコモは2020年12月25日に上場廃止となり、同年12月29日に予定通りNTTの完全子会社となった。

NTTは同年12月25日、「NTTドコモ完全子会社化後の連携強化に関する検討の方向性」を公表し、NTTコムやNTTコムウェア(以下、コムウェア)をドコモの子会社にし、それぞれの会社の機能を整理することを発表。

なおこの資料は報道発表資料ではなく、総務省への説明のために作成されたもので、同省のホームページで閲覧可能である(2023年5月26日現在)。

その資料の中で、第1段階として2021年夏頃にNTTコムとコムウェアをドコモの子会社にし、第2段階として2021年春から夏頃にドコモとNTTコムの機能の整理を行うとした。

これにより、「OCN」がドコモによる運営となる可能性がさらに高まった。

しかし2021年3月10日、週刊文春の電子版がNTTと総務省の接待問題を報じた。

その件との関連は不明だが、資料に記載されていた「2021年夏頃」になっても動きはなく・・・。

週刊誌報道から7ヶ月以上が経過した2021年10月25日、ドコモが「新ドコモグループ中期戦略」(以下、ドコモ中期戦略)を公表し、2022年1月1日付けでまずはNTTコムを完全子会社化、コムウェアを子会社化(株式保有率:ドコモ66.6%、NTT33.4%)することを発表。

予定の日付け通り、両社は子会社化されドコモグループになった。

さらにドコモ中期戦略では、それ以降のスケジュールも示された。

2022年第2四半期(7月から9月まで)に既に完全子会社であるぷらら(2019年7月1日にひかりTVなどの映像配信部門の強化を目的にドコモの完全子会社化)をドコモ本部に吸収合併させ、ドコモ・システムズ(ドコモの基幹システムの開発など)はコムウェアに統合、さらにNTTコムの個人向け事業(ISP事業「OCN」やMVNO事業「OCNモバイルONE」など)をNTTレゾナント(以下レゾナント。検索サイトgoo、インターネットショッピングgooストア・NTT-X Storeなどを運営)へ移管した上でドコモの完全子会社に、NTTコムには法人向け事業のみを残しネットワークをドコモ本体へ提供、ドコモの法人向け事業をNTTコムへ移管することが発表された。

NTTコムは個人向け事業から完全に撤退し、ドコモの法人部門専門の会社に。

ISP「OCN」はドコモ直営とはならないが、共にドコモのグループ会社(完全子会社)となる予定のNTTコム(法人向け)、レゾナント(個人向け)が運営する形となり、「plala」はぷららがドコモ本部に吸収合併されるためドコモ直営になることが決まった。

2022年5月26日、ドコモ・ぷらら・NTTコム・レゾナントの各社が一斉に報道発表。

同年7月1日付けで、「OCN」「OCNモバイルONE」の個人向け事業をNTTコムからレゾナントへ移管し、レゾナントをドコモの完全子会社に、ぷららは同日ドコモ本部へ吸収合併し(ぷららの社名は消滅)、ドコモ内に新設される「スマートライフカンパニー」という部署が引き継ぐ方針とした。

これらは予定の日付け通りに実施された。

「OCN」「plala」ともブランド名、サービス内容・料金はすべて前運営会社の条件のまま引き継がれた(変化があったのは2022年6月30日をもって「ぷらら光」の新規受付を終了したことくらい。既存ユーザーについては提供とサポートを継続)。

「plala」と「ドコモnet」は同じドコモ内で肩を並べているが、今まで通り別々のISPブランドとして提供されている状況が続いている(2023年5月26日現在)。

これでようやく落ち着いたかと思われたが、2023年5月25日にドコモとレゾナントが報道発表。

同年7月1日付けでレゾナントをドコモ本部へ吸収合併させる方針。

レゾナントをドコモの完全子会社にしてちょうど1年(以前はNTTコムの完全子会社だった)、今度はドコモ本部へ完全に取り込みレゾナントの社名は前年のぷららと同様に消滅することが決まった。

これでついにISP「OCN(個人向け事業)」もドコモ直営となり、既にドコモ直営である「plala」と「ドコモnet」と完全に肩を並べ、ドコモ内に3つのISPが存在することになった。

今のところ、それぞれのブランド名や提供条件等の変更は発表されていない(2023年5月26日現在)。

2023年5月27日、「plala」の契約情報や料金等が確認できる「マイページ」がリニューアルされた。

「OCN」「ドコモnet」の契約情報ページは特に変更なし(2023年6月1日現在)。

いずれ、「OCN」「ドコモnet」も新しくなった「plala」の契約情報システムに合わせるのだろうか?

それともドコモ内に入っても、従来どおり独立した設備とブランドのままずっと並行稼働でいくのだろうか?

3つのISPが同じ企業内に存在するとなると、いずれは統合・・・という思いが以前より増して強くなってくる。

当面は運用システム更改時期の都合やユーザーの混乱を考慮して別々のブランドで行くと思うが(「plala」統合時の事例を見ても)、2019年以降は毎年のように事業再編の動きがあるドコモグループ内を見ていると、さらなる動きがあっても不思議ではない。

推測に過ぎないが、また1・2年以内(2023年基準)に動きがあったりしないだろうか・・・。

コスト削減の観点でも、システム更改のタイミングで段階的に統一化させ、将来的にはNTTグループ内共通のISPブランド、少なくともドコモ内共通のISPブランドとして一本化していくのではないかと予想する。

2023年7月1日以降、特にややこしいのがドコモ光+ISP契約を新規でする人である。

ドコモ光契約前の時点で、既に「OCN」または「plala」とISP契約があるユーザーにとっては、設定や環境そのままでドコモ光に移れるのでメリットだろう。

しかしドコモ光をこれから新規で契約し、かつISP選びもこれからというユーザーにとっては、提供しているオプションサービスの違いとか余程のこだわりでもない限り、同じ運営会社のISPが3つもあると迷うだろう。

今後、「OCN」と「plala」にISP契約がないユーザーがドコモ光+ドコモ運営のISPを選ぶ場合は、「ドコモnet」(「OCN」+「plala」+「ドコモnet」統一ブランドとして違う名前にすることもあるかもしれない)しか選べないようにするのもありだろう。

そしてドコモ光以外のユーザーに関しても、ドコモ運営のISPと新規契約する場合は「ドコモnet」にし、「OCN」「plala」は既存ユーザーのみに継続提供というのもありではないだろうか?

同じNTTグループとはいえ、元々はブランドも運営元・設備も別々だったISPが、グループ内の事業再編で一緒に・・・。

企業内の様々な事情があるのは理解できるが、ユーザーが混乱する事態だけは回避していただきたい。

一体、どうなるだろうか。

当記事冒頭でも書いたが、ドコモ事業再編とISP整備は2023年7月1日で一段落したと思われるため、 こちら で記事にしている。

当記事の予想がどれだけ当たったか・・・。

2023年5月31日水曜日

【レポート】フレッツ光・ドコモ光・OCN光の違いは?

記事公開日:2023年05月30日(火)


【フレッツ光・ドコモ光・OCN光の違い】
①提供事業者
②インターネットサービスプロバイダー(ISP)がセットになっているか否か
③料金

以下料金はすべて税込みで、割引適用かつ最安プランにした場合の表記とする。

【フレッツ光】
提供事業者:NTT東日本・NTT西日本(東日本か西日本かは、お住まいの都道府県によって異なる)
ISP:未提供(ISP業者と別途契約が必要)
料金(ISP料金含まず):東日本戸建て4,950円~、東日本マンション3,025円~、西日本戸建て4,730円~、西日本マンション2,475円~

【ドコモ光】
提供事業者:NTTドコモ
ISP:セットで提供(複数のISPから選択可。セットプラン以外のISPを利用の場合はISP業者と別途契約が必要)
料金:戸建て5,720円~、戸建て(ISPなし)5,500円~、マンション4,400円~、マンション(ISPなし)4,180円~

【OCN光】
提供事業者:NTTレゾナント(個人向け)・NTTコミュニケーションズ(法人向け)
ISP:セットで提供(ISPはOCNしか選択できない)
料金:戸建て5,610円~、マンション3,960円~
*NTTレゾナントは2023年7月1日付けでNTTドコモに吸収合併される予定のため、この日以降は個人向けのOCN光はNTTドコモからの提供となる。

【インターネット接続のイメージ】
利用場所(自宅や会社など) ←光回線区間→ インターネットの入り口(NTTの通信機器収容施設) ←ISP区間→ インターネットの世界(様々なウェブサイト)

フレッツ光・ドコモ光・OCN光は、光回線区間に関しては中身や品質は全く同じである。

提供事業者が違えば、中身も全然違うのでは?と思う方が当然いらっしゃると思う。

ドコモ光・OCN光は、それぞれの運営事業者がNTT東日本・西日本(以下NTT東西)から光回線の卸売りを受けて仕入れ、独自のブランド名を付けて一般ユーザーへ再販しているのだ。

この仕入れている光回線の中身は、NTT東西が一般ユーザーへ直接提供している「フレッツ光」と全く同じもの。

そのため、光回線区間に限って言えばフレッツ光 = ドコモ光 = OCN光であり、名前が違うだけで中身は同じなのだ。

このようなNTT東西から光回線を仕入れ、独自ブランドで再販する回線を、光コラボレーション回線(光コラボ回線)と呼んでいる。

光コラボについては過去の記事で詳細を書いているので、 こちら を参考にしていただきたい。

ただしインターネットの入り口から先の区間(ISP区間)については、契約しているISPによってインターネットの速度に違いが出るので、ISPが異なれば品質も異なってくる。

【契約ISPが異なる場合(ほんの一例)】
*光回線「フレッツ光」 + ISP「So-net(ソネット)」
*光回線「ドコモ光」 + ISP「BIGLOBE(ビッグローブ)」
*光回線「OCN光」 + ISP「OCN」(提供ISPはOCNのみ)

上記の場合だと光回線区間は同じ品質でも、契約ISPが異なるためISP区間は品質が異なる。

【契約ISPが同じ場合】
*光回線「フレッツ光」 + ISP「OCN」
*光回線「ドコモ光」 + ISP「OCN」
*光回線「OCN光」 + ISP「OCN」(提供ISPはOCNのみ)

上記のように3つのサービスとも同じISPを選択した場合は、利用場所からインターネットの世界までのすべての区間が同じ環境になるため、中身や品質は全く同じものである。

OCN光は提供ISPがOCNのみのため、これら3つのサービスが完全に同じ品質と言えるのはISPがOCNの場合のみである。

【選ぶポイント】
*フレッツ光・・・
数百社あるISPから自由に選びたい人。ISPを定期的に乗り換えたい人、ISPのサービス内容によってはすぐに乗り換える可能性がある人。ただし光回線(NTT東西)とISP事業者とそれぞれ契約が必要になり、料金もそれぞれに対して支払う必要があるため手続きが面倒。また価格は光回線+ISPがセットのドコモ光・OCN光に比べ割高になる場合あり。

*ドコモ光・・・光回線もISPもセットで契約をスッキリさせたい人。NTTドコモの携帯電話契約がある人(セットプランで安くなる場合あり)。

*OCN光・・・光回線もISPもセットで契約をスッキリさせたい人。携帯電話サービスOCNモバイルONEの契約がある人(セット割引あり)。ただしISPはOCNしか選択できないため、他のISPへ乗り換えたい場合はOCN光から他社光回線へ事業者変更(OCN光のような光コラボ回線から他社の光回線へ乗り換えることをいう)する必要があり、解約の時期によっては違約金が発生する場合あり。