記事公開日:2026年06月27日(土)
NTT系のインターネット光回線(以下、光回線。当記事下部の【解説】参照)を契約した場合、レンタルの通信機器(以下、レンタル機器)が1〜2台ほど送られてくる(台数の違いは当記事下部の【解説】参照)。
レンタル機器は月額料金に含まれていてネット利用に必須。
これとは別に有料オプションで無線LAN機能を付けるか選択できるようになっており、本記事ではこれを利用すべきか書きたいと思う。
なお筆者の光回線の環境はNTT西日本エリアの1ギガで光電話(固定電話)の契約有りなので、10ギガの契約をされている方には該当しない記事となることをお断りしておく。
市販の無線LANルーター(以下、市販品)を持っている人はもちろん契約する必要はない。
持っていない人はどうすべきか。
決め手は「価格」と「ネットで何をするか」、「契約することのメリット」の3点だと思う。
まずは価格面で見てみる。
筆者は自宅は2014年〜2024年までの10年間、職場は現在もNTTからレンタルしている。
自宅はNTT西日本(以下、NTT西)の「フレッツ光」、職場はNTTドコモ(以下、ドコモ)の「ドコモ光」を使っている。
無線LAN機能の月額料金はNTT西・ドコモ共に100円だったが、2024年4月、NTT西が物価高騰を理由に100円→300円へ改定すると発表した(ちなみに光電話の契約がない方は無線LAN機能以外にNTTのホームゲートウェイと呼ばれる通信機器のレンタル料も別途必要となるため最低でも300円はかかる)。
ドコモの方は2026年まで特に発表はなかったが、後に同年3月以前の契約者は価格改定なしで、以降の契約者は新価格(100円→300円)と発表があった(ドコモ光公式サイト内に注釈で表示する程度の簡単な案内だった)。
これにより1年間の維持コストは、フレッツ光の方が1,200円(100円✕12ヶ月)だったのが3,600円(300円✕12ヶ月)、ドコモ光の方は2026年3月以前からの契約なので1,200円(100円✕12ヶ月)。
これら価格を市販品と比較。
市販品の場合、耐用年数的には5年程度だが、セキュリティー等のアフターサポートの面では3年程度と思った方が良い。
なので3年で買い替える前提で見ると、フレッツ光の方は3,600円(1,200円✕3年)だったのが10,800円(3,600円✕3年)となり、ドコモ光の方は2026年3月以前からの契約なので3,600円(1,200円✕3年)。
1万円を超えるとNTTの無線LAN機能を上回るスペックの市販品が買えるため、フレッツ光の方は無線LANを解約、ドコモ光の方は価格改定がない限りは契約を継続することとした。
なお、これからドコモ光の無線LAN機能の契約を考えている方は新価格となるので、1年間で3,600円、3年間で10,800円となる。
NTTの無線LAN機能と同等スペックの市販品だと3,000円台からでもあるため、市販品を検討するのも良いだろう。
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次に「ネットで何をするか」の面で見てみる。
NTTの光回線工事の担当者の話では、NTTの無線LAN機能は一般的なネット利用(ウェブサイトの閲覧・メールの送受信・動画視聴等)を想定しているものとのこと。
設定で細かくカスタマイズしたり、オンライン型の対戦ゲームなど低遅延環境が求められるような利用、通信機器からそこそこ離れた距離でも快適に通信したいなど強力なアンテナ強度を求める場合は、そういうことに特化した市販品を探した方が良いとのことだった。
逆に言うと、一般的なネット利用以上の環境を求めないのであればNTTの無線LAN機能である程度はカバーできるということになる。
最後に「NTTの無線LAN契約することのメリット」を考えてみる。
1つ目は修理やセキュリティーなどの「サポート体制」。
市販品だとメーカー保証(大体が購入時より1年)が切れると、後は自然故障であっても有償修理となる(家電量販店等だと延長保証制度があるが別途費用発生)。
購入から3年以上経ってからの故障であれば買い替えで良いと思うが、1〜2年程度で故障の場合は有償修理か買い替えか、いずれにせよ相応の費用負担が必要になる。
またセキュリティー更新等のアフターサポートも製造後ある程度の年数で打ち切られる。
ネット利用ができなくなるわけではないが、販売開始後5年以上の古い端末で、かつメーカーのアップデート対応の期間も終了しているようなものになってくると、脆弱性でウイルス感染の懸念が日に日に大きくなる。
万が一感染していても、素人では分からない場合が多い。
一方NTTの無線LANは契約している限り、自然故障については使用年数に関わらず無償で交換対応してもらえる(ユーザー側に一切過失がないことが大前提)。
セキュリティー更新も市販品のような打ち切りがなく、必要に応じて機器のアップデートが自動で実施される。
年数が経って機器が劣化、パフォーマンスが低下してきた場合、前述の自然故障と同様に交換対応してもらえる。
レンタル機器の世代が古くなり、サポート終了となる場合には無償で新しい世代のものへ交換してもらえる。
このように契約している限り面倒を見てもらえるのがメリット。
2つ目は「省スペース」であること。
市販品の場合、NTTのレンタル機器とは別に置くことになるため、機器の台数がさらに増えてしまう。
NTTの無線LAN機能を契約した場合、レンタル機器とは別に小さなカード型の端末が送られてくるものの、そのカードをレンタル機器に差し込むことで無線LAN機能が有効になる仕組みになっているため(無線LAN機能を有効にするための鍵のような存在)、一体化して台数としては1台で済むのだ(なおNTTの最新型の通信機器には最初から無線LAN機能が搭載されており、契約すると遠隔で無線LAN機能が有効になる仕組みになっているそう)。
3つ目は「省電力」であること。
市販品の場合、設置機器が1台増える分、当然消費電力も増える(24時間つけっぱなしで1ヶ月150〜300円程度)。
NTTの無線LANの場合は前述のとおり、機器台数としては1台でまとまるため消費電力は抑えられる。
2つ目・3つ目のメリットは正直微々たることなので、契約を検討するとすれば1つ目のメリットだろう。
特にネット初心者や機器配線接続や設定が苦手な人、市販品を買うにしても選定に困るという人に向いている。
高度な機能は求めない!一般的なネット利用しかしない!月額300円なら気にしない!設定は面倒!契約している限り面倒を見てくれるなら全部業者に任せたい!という人にも良いだろう。
市販品より割高になったとしても、月額300円を無線LANの長期保守・保証の保険料と見れば考え方が変わる人も出てくるのではないだろうか?
市販品の場合の電気代150〜300円をどう見るかだが、ネット利用にそこそこの快適性を求めるのであれば妥協は必要と思う。
仮にNTTの無線LAN契約より市販品を買った方が維持費が高く付く場合でも、NTT端末よりもスペックが上がって快適な通信環境が整うのであれば、対価と見ることもできるのではないだろうか?
【解説】
NTT系の光回線は大きく分けると、NTT東日本・西日本(以下、NTT東西)が提供している「フレッツ光」と、NTT東西が光回線を事業者へ卸売している「光コラボレーション(詳しくはこちら。以下、光コラボ)」(ドコモ光・SoftBank光・ビッグローブ光などが相当し、他にも多数あり)の2つある。
これら光回線を契約した場合、レンタル機器が1〜2台送られてくる。光電話の契約なしの場合は1台、光電話の契約ありの場合は2台。1台の場合はONUと呼ばれる光回線終端装置またはVDSL装置(一部の集合住宅)が送られてくる。2台の場合はこれに加えて「ホームゲートウェイ」という光電話対応ルーターが送られてくる。NTTの無線LAN契約をする場合はホームゲートウェイに無線LANカードを差し込んで使う仕組みになっている。そのため、機器としては1台となる。NTT西の場合は光電話契約ありの場合はホームゲートウェイのレンタル料は無料だが、光コラボ回線の場合は光電話の契約ありでも事業者によってはホームゲートウェイのレンタル料が発生するところもあるため要確認(So-net光・ビッグローブ光・ドコモ光などは光電話の契約ありの場合はホームゲートウェイのレンタル料は無料。IIJmioひかりなどは光電話の契約ありでもホームゲートウェイのレンタル料が発生)。光電話の契約なしの場合、ホームゲートウェイは送られてこないため、無線LAN契約をする場合はホームゲートウェイの契約も必要となり、別途料金が発生する。