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2024年7月15日月曜日

【レポート】2023年6月30日までにドコモ光+OCNを申し込まれた方の注意点

記事公開日:2023年06月24日(土)
最終更新日:2024年07月15日(月)


【おことわり】
当ブログ記事は公開日時点の情報であり、今後NTTドコモ(以下ドコモ)の方針が変更となる場合がある。必ず公式サイトで情報を確認することをお願いしたい。


2023年5月25日、「ドコモ光」を提供するドコモと、インターネットサービスプロバイダ(以下ISP)「OCN」を運営するNTTレゾナント(以下レゾナント)が、そろって「同年7月1日付けで、レゾナントをドコモへ吸収合併する」と報道発表。

2020年秋以降から続くNTT内の事業再編の一環だ(NTT内事業再編について詳しくは こちら と こちら の記事参照)。

これらは予定通り完了したが、ISPのOCNがドコモ運営となり色々変更が生じた。

当記事ではドコモ光+OCNに絞って書きたいと思う。

【2023年6月30日までに申し込んだユーザー】

ドコモ光の料金プランは「OCN for ドコモ光(タイプB)」(以下タイプB)となる。
*ドコモ光内のISP変更でOCNを申し込んだ場合も含む。
*6月30日の時点で開通していなくても、申し込みが済んでいればこちらに含まれる。

【2023年7月1日以降にOCNを申し込んだユーザー】
ドコモ光の料金プランは「OCNインターネット(タイプA)」(以下タイプA)となる。

「タイプA」と「タイプB」の違いは価格で、タイプAの方がタイプBより月々200円(税抜)安い。

ということは、7月1日からドコモ光+OCNの契約者は200円安くなるということだ!これは嬉しい値下げ!

しかし現実はそうも行かないようで面倒な話が・・・。

以下はとあるX(旧Twitter)ユーザーがドコモサポートへ向けた質問である。

『現在ドコモ光で「OCN(タイプB)」を使ってますが、7月1日以降の月額料金はタイプBのままなのでしょうか?。タイプBのままである場合、「OCNインターネット(タイプA)」に切り替えるには手数料が生じるのでしょうか?。またメールアドレスは継続できるのでしょうか?』

それに対し、ドコモサポートの公式アカウントは以下の通り回答。

『ドコモ公式サポートです。お手続きをしない場合は7月1日以降もOCN(タイプB)の料金でOCN(タイプB)を継続利用できます。また、OCN インターネットへの変更には手数料:3,300円(税込)がかかります。加えて、メールアドレスは継続可能です。継続希望の際は、お手続き時にその旨をお申し出ください。』


また、ドコモの電話窓口「ドコモインフォメーションセンター」へ問い合わせた人も同じ案内を受けたようだ。

『色々151でドコモに確認した上で。現在OCNforドコモ光を利用してる自分がOCNインターネットに変更するには3300円の事務手数料、縛りの解約金はなしと聞く。タイプBに比べて月200円くらい安くなるから1年ちょい使うとペイできる計算。将来の10G変更を踏まえたら先行投資はまぁありか。』

151とは、ドコモインフォメーションセンターの電話番号のことで、ドコモの携帯電話回線からかける場合にのみ有効な番号。

固定電話やドコモ以外の携帯電話回線からかける場合は、0120-800-000となる。


タイプB契約者は7月1日以降もタイプBのまま。

つまり、7月1日以降にOCNを申し込んだタイプAの契約者より毎月200円高い状態が続くことになる。

しかもタイプAへは自動的に移行はされず、自分から手続きを申し出る必要がある上、3000円(税抜き)の手数料が発生するというのだ。

仮に素直に手数料3000円を支払ってタイプAに変更した場合、200円✕15ヶ月でやっと回収できる計算だ。

どちらも同じISP(OCN)なのに、契約時期の違いでこんな差と手間が・・・。

今回のOCN関連の変更点はドコモグループの事業再編によるもので、すべてドコモ都合によるものだ。

自動移行して値下げするくらいの配慮があってもいいのでは?

この内容では6月30日までにOCNを申し込んだ、あるいは開通済みのユーザーにとっては理不尽だ。

現時点でドコモ光+OCNとの契約を考えているユーザーは、200円安くなるので7月1日以降に手続きした方が良いですよ!と言わざるを得ない。

ちなみに3000円の手数料は、ドコモ光内でISP変更を行った時にかかる金額と同じ。

どうやらドコモは、「OCN(タイプB)」 → 「OCNインターネット(タイプA)」への変更は他社ISPへ変更する場合と同じ扱いとするようだ。

過去にドコモ光内のISPで価格変更を実施したところがある。

So-netだ(残念ながら2019年6月末にドコモ光ISP事業からは撤退し、plalaへ顧客ごと譲渡)。

ドコモ光開始当初は料金プランタイプBのISPとして参加していたが、途中でタイプAへ移り200円値下げした。

この時は自動的にプランAへ変更する処置が取られ、ユーザーに手数料を請求することもなかった(当時の筆者がドコモ光+So-netだったため特に覚えている)。

しかし今回のOCNの場合は自動的に移行されない上、変更する場合は通常のISP変更と同じ扱いで手数料も取られる。

So-netはドコモ運営のISPではないが、OCNはドコモ運営のISPだ。

ドコモ運営ではないISPがユーザーへ配慮した対応を取ったのに、ドコモ運営のISPはまったく配慮しないのは何故だろうか?

残念ながら、現状では一方的だと言わざるを得ない。

7月1日から自動移行されて200円値下げになると思い込んでいるユーザーがいた場合、問題になるのではないかと懸念している。

今後改められると良いのだが・・・。

ただOCN for ドコモ光(タイプB)には、1点だけOCNインターネット(タイプA)よりも良い点がある。

OCN for ドコモ光はOCNモバイルONE(格安SIM)の契約がある場合にセット割(1回線につき200円の割引で最大5回線分1,000円まで割引)が適用されるが、OCNインターネットの場合はセット割対象とはならない(OCNインターネットはOCNモバイルONEの受付終了後に提供開始された接続プランなのでこの点は仕方ない)。

なのでOCNモバイルONEの契約があるユーザーは、OCN for ドコモ光(タイプB)のままの方がお得である。

仮にOCNモバイルONEの契約が1回線だったとしても、200円の割引でOCNインターネット(タイプA)と実質同額である。

契約が2回線以上の場合は、OCNインターネット(タイプA)よりもお得となる。

他にドコモはOCN以外に「plala」「ドコモnet」という自社運営のISPを持っているが、7月1日以降は「OCNインターネット」へ一本化させる方針。

これら2つのISPは6月30日付けで新規受付を終了し(6月30日の時点で申し込み済みのユーザーを含む)、7月1日以降は契約済みのユーザーへのみ継続して提供される(plalaはフレッツ光+plalaのユーザーとSo-netのユーザーのみドコモ光+plalaの契約が可能となる)。

ただplalaもドコモnetもタイプAのため、こちらについては料金に関する問題は特に出ないだろう。

2016年7月8日金曜日

【レポート記事】プロバイダ各社の通信速度低下の問題

記事作成日:2016年07月08日(金)
最終更新日:2018年09月04日(火)


インターネットサービスプロバイダ(以下、プロバイダ)とは、インターネットへの接続サービスを提供する事業者のことです。

英語表記はInternet Service Providerで、ISPと略されることもあります。

近年、プロバイダ各社の光回線の通信速度低下が問題になっています。

速度低下するのは、平日の夜間(特に20時から24時)と休日で、概ね決まった時間帯です。

当初、プロバイダ最大手でこの事象が起こるようになりました。

改善される様子もなく、泣く泣く他のプロバイダに乗り換えたユーザーもいます。

しかし、やがては他のプロバイダでも同様の事象が起こるようになりました。

住宅向けの固定型インターネット回線の人口は、ブロードバンド回線(ADSL回線や光回線など)の登場や家庭向けパソコンの普及で急増しましたが、それはもっと前(2000年前半)の話。

今では殆どの家庭にインターネットが導入されており、正直なところ飽和状態です。

ネット人口が急増したわけでもないのに、どうして突然通信速度低下が起こるようになったのか。

プロバイダSo-netは「近年、インターネットのサービスでは、動画の視聴サービスなど従来に比べ大きなデータのやり取りが増え、お客さま一人あたりのデータ通信量が増大する傾向にあります。それにより、一部の地域において、お客さまのご利用が集中する時間帯にインターネット回線が混み合い、通信速度が低下する場合があります。」(2016年3月10日:「ひかりサービス回線設備の増設工事予定・完了状況のお知らせ」より引用)と、原因を明記していました。

近年、ドラマ・映画・アニメなど多くの作品を毎月定額で視聴できる動画サービスが始まりました。

ビデオレンタルのように店頭に行く手間がなく、好きな時間にいつでも視聴できる上、返却期限に追われることもないので延滞料金の心配も不要です。

インターネット回線と端末(パソコン・タブレット・スマートフォンなど)さえあれば視聴環境が整うので、大半の家庭ですぐに利用できます。

さらに入会金はかからないため、クレジットカードさえあれば誰でも簡単に契約できます。

メリットが多いことから契約者が急増して急成長したビジネスです。

参入業者も増え、価格競争も始まりました。

こういったサービスの普及により、一人あたりの通信量が急増したのです。

複数の長編動画の視聴が当たり前の時代になりました。

動画1本あたり少なくとも数百MBで、HD画質など高画質モードで配信されている動画だと数GB単位の容量になります。

YouTubeやニコニコ動画など、以前から動画配信サービスはありますが、それらより長編の動画(映画だと数時間)が多いため、その分通信容量も多くなります。

多くのユーザーが一斉に高画質な長編動画を視聴したらどうなるでしょうか?

大量通信を一斉にする事になります。

プロバイダ各社は決して何も対策していないわけではありません。

事象発生当初は確かにその実態把握に時間がかかり、具体的対策を講じるのにも時間を要しました。

しかし、今では出来るだけ多くの人が快適にネット利用できるように回線を増設し、混線回避策を講じています。

ただ回線を増設しても、通信量の増加は止まらないため、なかなか追いついていないのが現状です。

当然、回線増設の導入コストや予算の問題もありますので、今日明日ですぐに改善できる問題ではありません。

現行プロバイダの対応に我慢できず、違約金を支払ってまで(入会当初に受けたキャンペーンによっては最低利用期間などの条件付きの場合がある)他社に乗り換えてしまうユーザーもいますが、今より改善されるかどうかは実際に乗り換えてみないと分かりません。

今と変わらない、あるいは今より酷くなるという可能性も十分考えられます。

しばらくは現行プロバイダで我慢し、気長に改善を待つのが無難なのかもしれません。

◆ おことわり ◆
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2015年12月8日火曜日

【注意喚起】NTT東日本・西日本が不適切な販売業務を行う一部業者に制裁措置

記事作成日:2015年12月08日(火)
最終更新日:2023年11月02日(木)


2015年2月より、NTT東日本・西日本(以下、NTT東西)のフレッツ光回線の卸売事業「光コラボレーション」が始まりました。

NTT東西が一般消費者に対してではなく、プロバイダなどの業者に対して大量にフレッツ光回線を貸し付けるというものです。

その回線を借り受けた業者は「光コラボレーション事業者(または光コラボ事業者)」と呼ばれ、その回線に独自のサービスなどを盛り込み、独自のブランド名で販売することができるようになります。

フレッツ光の時とは違い、消費者が回線とプロバイダとそれぞれ契約する必要がなくなり(一部別途プロバイダ契約が必要な業者)、窓口も一つになるので一般ユーザーにもメリットが有ります。

光コラボレーション事業に関しては、過去記事にて詳しく書いていますので、よろしければ参考にしてください。

■ 過去記事はこちら

さて、近年インターネット回線の悪質・強引な勧誘トラブルが急増しており、社会問題になっています。

残念ながら、この光コラボレーションが始まってからはさらに増えています。

政府総務省は、2015年2月27日付けで光コラボレーションの不適切な販売勧誘を行っている一部事業者に対し、販売勧誘方法の改善等を求める行政指導を行いました。

しかしながら、その後も改善が見られなかったため、同年12月4日付けで2度目の行政指導(警告)を実施。

NTT東西は総務省が下した今回の処分を受け、この一部事業者からの新規及び転用に関する新たな申込みの受付を停止する措置を取りました。

販売勧誘の改善が確認できるまで停止するとのこと。

事実上の制裁措置と言えます。

実際にどんな勧誘販売が行われていたのか、以下にまとめてみました。

不適切な光コラボレーション販売勧誘
* 強引な勧誘により、契約の手続きが進められた事案。

* 利用者に十分な説明を行わず、また利用者の誤認を招く説明を行ったことによって、利用者が光コラボレーションの申込みを行った認識がないまま契約の手続きが進められた事案。

* 利用者に十分な説明を行わない、または利用者の誤認を招く説明を行ったことによって、利用者がサービスの提供主体がNTT東西から別事業者に変更になるとの認識がないまま契約の手続きが進められた事案。

* NTT東西が利用者本人以外の者による転用承諾番号(NTT東西が提供するフレッツ光回線から、光コラボレーションへの乗換えに当たって必要となる番号のこと。)の発行の申込みを認めていないにもかかわらず、代理店等がNTT東西から転用承諾番号の発行を行い、契約の手続きが進められた事案。

* NTT東西からの連絡であると誤認させるような紛らわしい、または虚偽の説明を行って契約の手続きが進められた事案(契約手続きは必須だと案内している事案もあり)。

* 光コラボレーションの提供に当たってNTT東西の設備を用いること等を強調し、「ご安心ください」などと述べることにより、NTT東西との契約関係が残ると誤認させるような説明を行っている事案。

* 利用者を電話で誘導しながら、NTT東西のウェブサイトに契約者情報を入力させ、転用承諾番号を取得させる中で、ウェブサイト上の注意事項について虚偽の説明を行い、またはウェブサイト上の注意事項を読み飛ばしさせ、「同意する」の欄にチェックを入れさせる等して取得手続きを進めさせる事案。

* 利用者が現在支払っている料金を確認せずに、「今よりも安くなる」などと断定的に案内しつつ、インターネットの検索代行等を内容とする複数のオプションサービスに加入させ、合計額では現在の契約よりも高額な契約を結ばせている事案。

* 「切替費用」と称する内容不明確な経費を分割払いで契約させ(金額は場合によって異なる。)、これが何のための経費であるか説明されていない事案。

* 期間拘束契約(最低利用期間)が自動更新されることが利用者に理解できる形で説明されていない事案。


もちろん、すべての光コラボレーション事業者が悪いわけではありませんが、一部の事業者は手段を選ばず顧客勧誘を行っており、無法地帯の状況でした。

今回のNTT東西の措置は正直遅すぎたかもしれませんが、悪徳業者にはこれくらいの制裁措置を取るぞ!という示しにはなったと思います。

悪徳業者が大幅に減ることは考えにくく、今後も法の隙を狙った新手の手法で強引な勧誘販売する業者が出てくると思います。

その都度、迅速に取り締まっていくしかありません。

【関連リンク】
■ 総務省公式ホームページ
■ NTT公式ホームページ
■ NTT東日本公式ホームページ
■ NTT西日本公式ホームページ

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