記事公開日:2023年11月04日(土)
NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム)といえば、インターネットサービスプロバイダー(以下ISP)の「OCN」を運営している会社!という印象が強いと思う。
他には、フリーダイヤルやナビダイヤルの運営などもしているが、個人ユーザーが直接契約して結びつくのはISP「OCN」くらいだろう。
しかし今は違う。
2022年7月1日からISP「OCN」の運営は法人向けサービスのみとなり、個人向けサービスはNTTレゾナントへ移管、さらに2023年7月1日にはNTTドコモ(以下ドコモ)へ再移管された。
OCNの利用料金の請求のみNTTコムが引き続き担当しているが、OCNの契約やトラブル時のサポートはドコモが窓口となるため、個人ユーザーとNTTコムの関わりはほぼ無くなった。
事の動きは2020年9月29日に遡る。
同日、NTT本部はドコモの株式上場を廃止し、完全子会社化することを発表。
この際のプレゼンテーション資料「NTTドコモの完全子会社化について」にて、「NTTドコモを完全子会社化した上で、NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアのNTTドコモへの移管など、グループ会社との連携強化について検討していく考え(原文まま)」とし、ドコモを中心に事業再編を行う方針が明らかにされた。
また2020年12月25日には、「NTTドコモ完全子会社化後の連携強化に関する検討の方向性」(2023年5月26日現在、総務省ホームページにて閲覧可能)を公表。
その中で、2021年夏頃にNTTコムとコムウェアをドコモの子会社にし、2022年春から夏頃にドコモとNTTコムの機能の整理を行うとしていた。
ドコモは2020年12月25日付けで株式上場廃止となり、同月29日付けでNTT本部の完全子会社化となった。
2021年に入り、一部週刊誌がNTTと総務省の接待問題を報じた。
これが影響したかは不明だが、2021年夏になってもNTTコムとコムウェアのドコモ子会社化が発表されることはなく・・・。
2021年10月25日、ドコモが「新ドコモグループ中期戦略」(以下、中期戦略)を公表し、2022年1月1日付けで、NTTコムとコムウェアを完全子会社化することを正式に発表(当初予定より半年遅れ)。
中期戦略では両社子会社化以降のスケジュールも示された。
2022年第2四半期(7月~9月まで)に既にドコモの完全子会社であるNTTぷらら(以下ぷらら。2019年7月1日にドコモの完全子会社に。)をドコモ本体に吸収合併させ、ドコモ・システムズ(ドコモの基幹システムの開発などを担当)はコムウェアに統合、さらにNTTコムの個人向け事業(ISP事業OCNやMVNO事業OCNモバイルONEなど)をNTTレゾナントへ移管した上でドコモの完全子会社に、NTTコムには法人向け事業のみを残しネットワークをドコモ本体へ提供、ドコモの法人向け事業をNTTコムへ移管することが発表された。
2022年1月1日付けで、予定通りNTTコムはドコモの完全子会社となりドコモグループになった(12月31日まではNTT本部の完全子会社だった)。
また同時に「ドコモビジネス」というサブブランド名(愛称というべきか?)も付くようになった。
NTTグループ内で色々行ったり来たりで混乱してしまうが、要はNTTコムはドコモ出資の完全子会社で法人事業専門の企業となったのだ。
そこで思うのが、わかりやすいようにいっそのこと社名をサブブランド名の「ドコモビジネス」にしてしまったらどうか?
株式会社ドコモビジネス
これだとドコモが出資する法人向け事業を展開する企業ということがすぐにわかる!
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