記事公開日:2025年10月27日(月)
NTTグループの老舗検索総合ポータルサイトとして知られる「goo」が、2025年11月25日13時をもってサービス終了されることになった。
開設は1997年(Wikipediaによると1997年3月27日)なので、約28年8ヶ月の歴史に幕を下ろすことになる。
開設当時の日本国内のインターネット市場は、家庭はおろか企業でもインターネット未導入のところが多く、まだまだ小規模だった時代。
ADSL回線(1999年開始)や光回線(2001年開始)など、定額かつ高速でインターネット接続できるブロードバンドサービスもまだなかったが、1995年〜1997年はインターネットサービスプロバイダー(以下、プロバイダー)が相次いでサービスを開始し、急速にインターネット需要が拡大しつつあった。
そんな中で開設されたため、日本のインターネット市場の成長と共に歩んできたサービスと言える。
Google検索が日本に上陸したのが2000年なのでそれよりも歴史がある。
Google上陸前は「Yahoo! JAPAN」と並び2大検索サイトだった。
これは著者の個人的印象だが、Google検索が日本に上陸してからはGoogle検索とYahoo! JAPANが主に利用される検索サイトになり、gooはシェアを落としていったように感じた。
特に2010年、Yahoo! JAPANがGoogle検索のエンジンを採用してからは更に・・・。
ただgooのサービス終了の理由については発表されていないが、このことはあまり関係ないと思う。
それよりも、2019年頃から始まったNTTドコモ(以下、ドコモ)を中心としたNTT内の事業再編が大きく影響していると感じた。
流れが変わったのが2023年7月1日で、当時gooを運用していたNTTレゾナントがドコモへ吸収合併される形で消滅。
この日からgooはドコモ運用のサービスになった。
しかしドコモは、この時点で既に検索総合ポータルサイト「dメニュー」を運用しており、同じ企業内に同等サービスが2つ並行する体制になった。
ユーザー視点では長年愛着のあるgooのロゴや名前が無くなるのは寂しいが、運用側としては2つも同じサービスはいらない!コスト的にも非効率的だ!これが大きいと思う。
ちなみに2025年3月以降は、goo内のニュース・Q&Aサービス・ブログ・メール・辞書など、検索機能以外のコンテンツが相次いで終了していた。
謎なのは同じ3月にgooのトップページをわざわざリニューアルした点。
著者自身は「新たなスタートという意味を込めた」と受け止めたが、そこから僅か8ヶ月でのサービス終了。
今回の検索サービス終了発表の文面の中に「突然のお知らせとなりますことを深くお詫びいたします」という一文が入っている。
この文面の通り、相当急転直下で決まったことなのだろうか。
運営内部のことなのでこればかりは知る由もない。
過去の記事 で書いたが、プロバイダー事業もこの一連の事業再編でドコモ内に複数サービス(OCN・plala・ドコモnetなど)が存在することになり、新規受付はOCNのみに一本化している(plala・ドコモnetは契約済みのユーザーにのみ引き続きサービス提供)。
これを見ると、今回の検索サイトgooの終了はやはり集約して効率化させる目的ではないだろうか。
【関連リンク】
■ dメニュー
■ NTTドコモ
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